5. 負債を差し引くとどうなる?年代別「純貯蓄額」の実態

ここでは、貯蓄額から負債を差し引いた「純貯蓄額」に注目します。

いわば、家計の体力をより正確に映す“実質的な貯蓄額”といえる指標です。

全体:1384万円

  • 40歳未満:▲888万円
  • 40~49歳:▲102万円
  • 50~59歳:1013万円
  • 60~69歳:2609万円
  • 70歳~:2390万円

データを見ると、40歳未満の純貯蓄額が▲888万円と最も大きなマイナスになっています。

この年代は、住宅購入によるローンの開始、結婚や子育てといった支出の増える出来事が重なりやすく、家計の負担が一気に膨らむ時期といえるでしょう。

40代でも純貯蓄額は▲102万円とマイナスが続き、50代になってようやくプラスに転じます。

50代は収入がピークを迎える世帯が多い一方で、教育費の最終局面と住宅ローン返済が同時にのしかかり、思うように資産が増えにくいケースも少なくありません。

状況が大きく変わるのは、60代に入ってからです。

住宅ローンの完済や子どもの独立によって固定的な支出が落ち着き、家計に余裕が生まれることで、純貯蓄額が一気に伸びています。

このように、世帯の貯蓄状況は年齢だけで決まるものではなく、その時点でどのようなライフイベントを抱えているかと強く結びついています。

住宅購入、子育て、老後への備え──お金との向き合い方は、生涯を通じて形を変えながら続いていきます。現在のライフステージと平均的な数値を照らし合わせることで、これからの家計設計を考える手がかりが見えてくるかもしれません。