2. 【高額療養費制度】4回目から負担が軽減・定額「多数回該当」とは?
今回の制度見直しで注目されるしくみのひとつが、長期間にわたる治療が必要な方を支える「多数回該当」です。
2.1 4回目から軽減《多数回該当》「年収約370万円の人」どのくらい負担が減る?
多数回該当とは、同一世帯で、過去12か月のうちに高額療養費の対象となった月が3回以上ある場合、4回目以降の自己負担限度額が大きく引き下げられるしくみです。
この制度があることで、がん治療など、継続的に高額な医療費がかかるケースでも、家計への負担が過度に重くならないよう配慮されています。
たとえば、年収約370万円〜約770万円の区分では、通常の限度額は
- 「8万100円+(医療費−26万7000円)×1%」
となっていますが、多数回該当に該当すると、月額4万4400円の定額負担に軽減されます。
がん治療などで継続的に高額な医療費がかかる場合でも、家計への影響が過度に大きくならないよう配慮されている点が、この制度の重要な役割です。今回の見直し案では、この多数回該当については、現行水準を維持すべきだという考え方が示されています。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)