3. 金利が上がる今、個人向け国債とどう付き合う？3つの注意点
今回の日銀による利上げは、個人向け国債（変動10年）の魅力を一層高めました。しかし、資産運用において「これさえあれば安心」という万能な商品は存在しません。メリットだけでなく、以下の注意点も併せて理解しておくことが大切です。
①換金のタイミング
個人向け国債は、発行から1年間は原則として中途換金ができません。また、1年が経過した後に解約する場合でも、「直近2回分の利子相当額（×0.79685）」がペナルティとして差し引かれます。10年以上は使う予定のない余裕資金での購入を検討するのが賢明です。
②「インフレ」のスピードに負けるリスク
もし金利の上昇ペースよりも物価の上昇スピードが速い場合、実質的なお金の価値は減少してしまいます。資産のすべてを国債に集中させるのではなく、インフレに強いとされる株式や投資信託など、異なる性質を持つ資産と組み合わせる「分散投資」を心がけるのが理想的です。
③金利の反映には「半年」のタイムラグがある
変動10年の利率が見直されるのは半年に一度です。市場金利が急激に上昇した局面では、銀行が提供する定期預金のキャンペーンなどが、より早く高い利率を提示することもあり得ます。
※再編集記事です。
