1.1 年収によって違う「上限額」の決まり方と計算例
高額療養費制度における自己負担の上限額は、被保険者の年収に応じて区分されています。
そのため、同じ医療費がかかった場合でも、所得によって実際の自己負担額は異なります。
たとえば、70歳未満で年収約370万円〜約770万円の区分(医療費の自己負担割合が3割)の方が、医療費総額100万円の治療を受けた場合、月ごとの自己負担限度額は、定められた計算式によって算出されます。
- 自己負担限度額
=8万100円+(医療費総額−26万7000円)×1%
※年収約370万~約770万円(3割負担層)の場合の例
この計算式をもとにすると、医療費の総額が100万円の場合、自己負担額は約8万7430円となります。医療費が高額になるほど自己負担も増えますが、一定の上限が設けられている点が、この制度の大きな特徴です。

