新年を迎え、「2026年こそお金を貯めたい」と考えている人も多いでしょう。
貯蓄を考え始めると「みんなはいくらお金を貯めているの?」「うちの貯蓄は平均より多いか少ないか?」などが気になるものです。
本記事では、年代別の平均貯蓄額について解説します。
貯蓄をするときのポイントを年代別に紹介しますので、新年の貯蓄計画を立てるときに役立ててください。
1. 年代別の平均貯蓄額
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上の世帯の全年齢貯蓄平均額は1374万円です。
自分の貯蓄額と比べて高額であることに驚きを感じる人もいるかも知れませんが、全世帯の半分が1374万円以上の貯蓄があるというわけではありません。
全年齢の中央値(貯蓄額を小さい順に並べたとき真ん中の人の貯蓄額)は350万円で、約半数の世帯は、貯蓄額350万円以下です。一部の資産家が平均額を引き上げています。
年代別の平均貯蓄額は次の通りです。60歳代までは年齢が上がるほど、平均貯蓄額は増加します。平均貯蓄額は60歳代が最高ですが、中央値は70歳代が最も高く800万以上貯蓄のある世帯が半数を占める状況です。
1.1 20歳代~70歳代の平均貯蓄額
- 20歳代:平均貯蓄額382万円・中央値84万円
- 30歳代:平均貯蓄額677万円・中央値180万円
- 40歳代:平均貯蓄額944万円・中央値250万円
- 50歳代:平均貯蓄額1168万円・中央値250万円
- 60歳代:平均貯蓄額2033万円・中央値650万円
- 70歳代:平均貯蓄額1923万円・中央値800万円
- 全年齢:平均貯蓄額1374万円・中央値350万円
2. 貯蓄額の分布を詳しく見る
年代別の平均貯蓄額と中央値は大きく異なります。
貯蓄額の分布を詳しく見ていきましょう。年代別の分布状況は次の通りです。全年代で貯蓄なし世帯が20%以上を占める一方、60歳代、70歳代では3000万以上の世帯が約20%を占め、年齢とともに貯蓄額の格差は大きくなります。
2.1 20歳代
- なし:22.8%
- 1000万円未満:60.2%
- 1000万円以上2000万円未満:6.4%
- 2000万円以上3000万円未満:0.0%
- 3000万円以上:2.3%
2.2 30歳代
- なし:24.5%
- 1000万円未満:53.5%
- 1000万円以上2000万円未満:11.4%
- 2000万円以上3000万円未満:4.2%
- 3000万円以上:2.8%
2.3 40歳代
- なし:25.7%
- 1000万円未満:45.5%
- 1000万円以上2000万円未満:12.0%
- 2000万円以上3000万円未満:5.5%
- 3000万円以上:6.5%
2.4 50歳代
- なし:29.2%
- 1000万円未満:38.7%
- 1000万円以上2000万円未満:11.4%
- 2000万円以上3000万円未満:6.3%
- 3000万円以上:10.7%
2.5 60歳代
- なし:20.5%
- 1000万円未満:33.3%
- 1000万円以上2000万円未満:14.7%
- 2000万円以上3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:20.0%
2.6 70歳代
- なし:20.8%
- 1000万円未満:31.0%
- 1000万円以上2000万円未満:16.8%
- 2000万円以上3000万円未満:8.9%
- 3000万円以上:19.0%
2.7 全年齢
- なし:24.0%
- 1000万円未満:39.9%
- 1000万円以上2000万円未満:13.2%
- 2000万円以上3000万円未満:6.5%
- 3000万円以上:12.2%
ここまで、年代別の平均貯蓄額とその分布について解説しました。次章では、2026年度にお金を貯めるためのポイントを年代別に紹介します。
3. お金を貯めるためのポイント
お金を貯めるには、先取り貯金で積立金を確保する、固定費の見直しなどで支出を抑える、資産運用でお金を効率的に増やす、などの対策があります。
お金を貯めるためのポイントを年代別に紹介しますので、自分にあった貯蓄方法を見つけましょう。
3.1 30歳代向けの対策(子育て世代)
30歳代は結婚や出産、マイホーム購入など大きなライフイベントが重なり、教育資金や住宅資金など近い将来必要となる大きな支出に備えつつ、可能なら老後資金準備も始めたい重要な時期です。
教育資金や住宅資金、老後資金など、目的ごとに貯蓄することが重要です。必要な時期と金額を明確にし、適切な貯蓄方法を選びましょう。
近い将来必要となる資金は元本保証の預貯金が、老後資金など先の資金は資産運用などが適しています。
教育資金など中期的な資産形成には、NISA(少額投資非課税制度)を検討するのもひとつです。運用益が非課税のため効率的に資産運用できる上、必要に応じて資金の引き出しも可能です。
3.2 40歳代・50歳代向けの対策(老後準備世代)
40歳代は子育て、住宅ローンなど支出の多い時期ですが、老後資金準備をスタートさせる必要があります。特に、子供が独立して経済的負担が軽くなったら、老後対策に注力しましょう。
老後資金準備には、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用がおすすめです。掛金が全額所得控除、運用益は非課税、受取時も税制優遇があり、節税メリットの大きい制度と言えます。
また、老後の生活設計も具体的に検討しましょう。貯蓄額や退職金、年金などで老後生活が賄えるかを大雑把にでもシミュレーションしてみることも必要です。
3.3 60歳代・70歳代向けの対策(年金受給世代)
会社員の場合、まず退職金の使い道をよく検討しましょう。住宅ローンの一括返済や資産運用などが考えられますが、老後の毎月の収入や支出、貯蓄の取り崩しなどを慎重にシミュレーションして、使い道を決めましょう。
資産運用を行う場合、リスクを抑えるために分散投資することが重要です。預貯金などの安全資産と投資などのリスク資産のバランスを取ることがポイントです。
また、リスクの大きな投資は避けたほうがいいでしょう。
公的年金だけでは生活費が不足する場合、可能な範囲で働き続けることも検討しましょう。65歳以降も厚生年金に加入しながら働けば、将来の年金額も増え、繰下げ受給も可能となります。
4. まとめにかえて
二人以上の世帯の全年齢貯蓄平均額は1374万円、中央値は350万円です。60歳代まで年齢が上がるほど平均貯蓄額は増加し、中央値は70歳代が最も高くなります。
ただし、平均値と中央値の差が示すように、貯蓄額には大きな個人差があります
お金を貯めるためのポイントは、年代によって異なります。30歳代は教育資金と住宅資金の準備、40歳代・50歳代は老後資金の本格的な準備が必要です。
60歳代、70歳代は、年金や給与所得、貯蓄の取り崩しで老後生活を賄ないつつ、バランスの取れた資産運用を行うことがポイントとなります。本記事を参考に、自分にあった貯蓄方法を見つけましょう。
参考資料
西岡 秀泰