3. 冬季加算の支給額を左右する3つのポイント

冬季加算の支給額は、主に以下の3つの要素を基に算出されます。

  • 地域区分(Ⅰ~Ⅵ区):寒さが厳しい地域ほど、加算される金額は高くなります。
  • 地域の等級(級地):生活費の水準に応じて、地域は「1級地-1」から「3級地-2」までの6段階に分類されています。都市部ほど等級が高く、生活扶助の基準額も上がります。
  • 世帯人数:世帯の人数が多いほど住居が広くなり、暖房にかかる費用も増えるため、加算額も多く設定されています。

3.1 地域区分の違いによる支給額の差は?Ⅰ区とⅥ区を比較

一例として、最も寒さが厳しいⅠ区(北海道など)と、比較的温暖なⅥ区(兵庫県や東京都など)の支給額を比較してみましょう。

Ⅰ区の場合、支給額は以下の通りです。

  • 単身世帯:月額1万2780円
  • 3人世帯:月額2万620円

一方、Ⅵ区では以下のようになります。

  • 単身世帯:月額2630円
  • 3人世帯:月額4240円

このように、お住まいの地域によっては月額で1万円以上の差が出ることが分かります。これは、寒冷地における暖房費などの負担がより大きいことを考慮し、加算額が高く設定されているためです。

さらに、特定の条件を満たす世帯には「特別基準加算」として、基準額が1.3倍になる場合があります。対象となるのは、次のような世帯です。

  • 1歳未満の乳児がいる世帯
  • 障害や病気などが理由で外出が難しく、常に在宅が必要な世帯 など