2. そもそも「住民税非課税世帯」とはどのような世帯なの?

まず住民税の仕組みを理解した上で、住民税非課税世帯に該当するための要件を確認します。

2.1 住民税の基本的な仕組みについて

住民税は「均等割」と「所得割」の2層構造

個人住民税のしくみ

出所:総務省「個人住民税」

住民税は、居住する都道府県や市区町村へ納める地方税の一種です。地方自治体にとって重要な財源であり、地域の公共サービスやインフラ整備などに充てられています。

個人の住民税は、「均等割」と「所得割」という2つの要素で構成されています。

  • 均等割:所得額にかかわらず、一律の金額が課税される部分
  • 所得割:前年の所得額に応じて税額が変動する部分

この均等割と所得割の両方が免除される状態を「住民税非課税」と呼びます。そして「住民税非課税世帯」とは、世帯に属する全員が住民税非課税である世帯を指します。

なお、住民税には「所得割のみ非課税」という区分も存在します。ただし、この場合に給付金などの対象となるかは自治体の判断によるため、お住まいの市区町村の基準を確認することが大切です。

3. 住民税が非課税になるための3つの条件

それでは、住民税が非課税となるための具体的な要件を詳しく見ていきましょう。

以下のいずれかの条件に当てはまる場合、住民税は非課税となります。

  1. 生活保護法による生活扶助を受けている場合
  2. 障害者、未成年者、寡婦、ひとり親のいずれかに該当し、前年の合計所得金額が135万円以下の場合
  3. 前年の合計所得金額が、お住まいの市区町村が定める基準額を下回る場合

1と2の要件は全国共通ですが、3の所得に関する要件は市区町村ごとに基準が設けられています。