5. まとめ:老後に向けた資産形成と取り崩しの考え方
40歳代から50歳代は、子どもの教育費や住宅ローン、親の介護など、家計への負担が集中しやすい年代です。しかし、他の家庭と過度に比較するのではなく、「自分たちのペース」で家計の現状を把握し、着実に資産を育てていく姿勢が重要になります。
J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」を見ると、老後の生活に対する意識がうかがえます。60歳代の単身世帯では約半数が「日々の生活費をまかなうのが難しい」と回答しています。
また、二人以上世帯でも「ゆとりはないが、日常生活費は何とかまかなえる」と答えた人が60歳代から70歳代で5割から6割を占めており、多くの世帯が決して余裕のある暮らしではないことがわかります。
不安を感じる理由として最も多く挙げられたのは「物価上昇による費用の増加」で、半数以上の世帯がこれを指摘しています。さらに、医療費や介護費の自己負担増を懸念する声も多く、公的年金だけでは安心できない実情が透けて見えます。
こうした将来への備えとして、給与から天引きする「先取り貯蓄」を習慣にしたり、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を上手に活用したりしながら、現役のうちから計画的に資産を形成していく視点が不可欠です。
※投資には元本割れのリスクが伴います。最終的なご判断はご自身の責任でお願いします。
参考資料
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)3月分」
- 厚生労働省「高齢期と年金をめぐる状況」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
吉沢 良子

