4. 人生100年時代、40歳代・50歳代はキャリアと資産形成の転換点

日本では平均寿命が延び続け、「人生100年時代」といわれる長寿社会を迎えました。

40歳代・50歳代は収入のピークを迎える働き盛りの世代ですが、長い人生というスパンで見れば、ようやく折り返し地点を過ぎたあたりといえるかもしれません。このような長寿化は、家計や資産形成のあり方にも大きな変化をもたらしています。

4.1 平均寿命の延伸で長期化する「老後」という期間

厚生労働省が公表した「高齢期と年金をめぐる状況」から、平均寿命に関する統計を見てみましょう。

公表されている平均寿命はあくまで統計上の平均値であり、実際の寿命は人それぞれです。平均が90歳に近づいているということは、半数近くの人がそれよりも長生きする可能性があることを意味します。

厚生労働省の発表によると、日本人の平均寿命は男性で80歳代前半、女性では80歳代後半に達しています。

さらに近年は医療技術の進歩や生活環境の向上により、90歳前後まで生きることも珍しくなくなりました。

このため、仮に65歳前後でリタイアした場合、その後の生活は20年から30年以上にわたる可能性があります。以前よりも「老後」とよばれる期間が長くなっていることは、現代の家計設計において無視できない重要な要素です。

4.2 働き盛りの40歳代・50歳代が迎える「資産形成の後半戦」

このような長寿化を前提とすると、40歳代・50歳代はまさに人生の中盤にいる世代といえます。

しかし、この年代は住宅ローンや子どもの教育費といった大きな支出が重なる時期でもあり、思うように貯蓄ができない家庭も少なくありません。

それでも、定年後の生活が長期化する現実を考えれば、現役時代にどれだけ資産を形成できたかが、将来の生活の質を大きく左右することになるでしょう。