4. 【厚生年金】ひとりで「30万円(月額15万円)以上受給する人」はどのくらいいる?

厚生年金の受給者に限って見ると、月額15万円以上を受け取っている人は全体のおよそ47.6%と、ほぼ半数を占めています。

厚生年金と国民年金 「受給額ごとの受給権者数」

厚生年金と国民年金 「受給額ごとの受給権者数」

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

もっとも、これはあくまで支給額ベースの数字であり、実際にその全額を受け取れるわけではありません。

年金からは所得税や住民税に加え、介護保険料や健康保険料などの社会保険料が差し引かれるため、手元に残る金額は額面より少なくなる点に留意が必要です。

5. 【意外と知らない】年に約6万円が年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金制度」とは?

公的年金の受給額には個人ごとに差がありますが、年金などの収入が一定の基準を下回る場合には、「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があります。

その一例として、「老齢年金生活者支援給付金」の主な支給要件は以下のとおりです。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※2)

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

2025年度における老齢年金生活者支援給付金の基準額は5450円ですが、実際に受け取れる金額は、保険料の納付期間や納付状況などを踏まえて、一人ひとり異なる形で決定されます。