2025年11月21日に、政府の新たな経済対策が閣議決定されました。
昨年の物価高対策では、住民税非課税世帯を対象に1世帯あたり3万円の現金給付が行われましたが、今回は「子ども1人あたり2万円」と、子育て世帯に重点を置いた内容です。この給付金には所得制限がなく、0歳から高校3年生までの子どもがいる世帯が対象となります。
その他にも、電気・ガス代の補助や、自治体が独自に使い道を決定する重点支援地方交付金など、家計を支えるための様々な施策が盛り込まれています。
ここ数年、毎年実施されてきた住民税非課税世帯への現金給付は現時点ではありませんが、住民税が非課税となる世帯向けの優遇措置は数多く存在します。この記事では、その中から5つの主要な優遇措置を解説します。
また、「住民税非課税世帯」とは具体的にどのような世帯を指すのか、給与収入や年金収入がいくらだと該当するのか、課税と非課税の境界線についても詳しく見ていきましょう。
1. 過去に実施された「住民税非課税世帯」への現金給付
近年、物価高騰への対策として住民税非課税世帯などを対象とした給付金が複数回実施されています。
- 令和4年:10万円(住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金)
- 令和5年:7万円(電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金)
- 令和5~6年:3万円・7万円(エネルギー・食料品価格等物価高騰対策支援給付金)
- 令和6年:10万円(↑の対象外で新たに住民税非課税世帯となる世帯への給付金)
- 令和7年:3万円(物価高騰対策給付金)
昨年の今頃は、物価高対策として住民税非課税世帯へ1世帯あたり3万円の現金給付が決定し、実施に向けて予算編成や準備が進められていました。
今年は、住民税非課税世帯を対象とした現金給付は現時点で決まっておりませんが、物価高における家計への影響が特に大きいとして子育て世帯に、子ども1人あたり2万円の給付が決定しています。
なお、住民税非課税世帯を対象とした支援制度は、さまざま用意されています。次章で代表的な5つの優遇措置を見ていきましょう。