3. 【65歳以上・二人以上世帯】平均貯蓄額はどのくらい？
次に、総務省統計局の「家計調査報告（貯蓄・負債編）－2024年（令和6年）平均結果－（二人以上の世帯）」をもとに、世帯主が65歳以上の二人以上世帯の貯蓄状況を見ていきます。
- 平均値：2509万円
- 貯蓄保有世帯の中央値：1658万円
この層の平均貯蓄額は2509万円でした。
しかし、富裕層が平均値を押し上げている点を踏まえ、より実態を反映する中央値を見ると1658万円となり、平均値との差は851万円にのぼります。
老後に必要となる資金は世帯ごとに異なりますが、賃貸で家賃の負担が続く場合や、医療費・介護費が増えるケースでは、中央値の1658万円では十分とは言い切れない可能性もあります。
続いて、貯蓄額の分布について詳しく見ていきましょう。
3.1 【貯蓄額の分布】200万円未満の世帯が占める割合は何%？
先ほどのグラフをもとに、貯蓄額の階級分布を詳しく見ていきます。
- 100万円未満：8.1％
- 100万円～200万円未満：3.6％
- 200万円～300万円未満：3.1%
- 300万円～400万円未満：3.6%
- 400万円～500万円未満：3.3%
- 500万円～600万円未満：3.3%
- 600万円～700万円未満：2.9%
- 700万円～800万円未満：2.8%
- 800万円～900万円未満：3.3%
- 900万円～1000万円未満：2.5%
- 1000万円～1200万円未満：4.8％
- 1200万円～1400万円未満：4.6％
- 1400万円～1600万円未満：5.1％
- 1600万円～1800万円未満：3.3％
- 1800万円～2000万円未満：3.3％
- 2000万円～2500万円未満：7.4％
- 2500万円～3000万円未満：5.8％
- 3000万円～4000万円未満：9.4％
- 4000万円以上：20.0％
貯蓄が2000万円を超える世帯は全体の42.6％と比較的多く、3000万円以上の世帯も29.4％を占めています。
一方で、貯蓄が200万円未満の世帯も11.7％存在しており、世帯ごとの資産状況には大きな開きがあることがわかります。
では、仕事を引退した65歳以上の「無職」二人以上世帯に絞ると、貯蓄の分布はどのように変化するのでしょうか。
