75歳からの医療費【後期高齢者医療制度】窓口負担が「1割→2割」になる年金収入のボーダーラインはいくら？《1割・2割・3割の目安》判定基準一覧表とフローチャートで確認

4. みんなが受け取っている年金の平均金額は？

窓口負担割合がいくらになるかは年金収入などが関係します。現代のシニアが実際に年金額をいくら受け取っているのか、確認してみましょう。

厚生労働省年金局が公表している「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、厚生年金の平均受給額を見ていきます。

※上記は老齢基礎年金を含む

厚生年金の平均年金月額（全体）は約14.6万円なので、年間の年金収入は約175.7万円になります。

単身世帯の方の場合、課税所得が28万円未満、あるいはその他の年収がなければ1割のままですが、課税所得が28万円以上で男性の年金平均額と同程度、あるいはそれ以上の年金を受け取っている方、またその他の収入がある方は2割になる可能性が高くなるでしょう。

一方、国民年金は受給月額が低いため、それだけで200万円を超える可能性は少ないでしょう。ただし、その他の収入がある可能性もあるので、年金以外の収入額がポイントになります。

また、複数世帯の場合、320万円を超えるかどうかが2割になるかどうかの分かれ目です。夫や妻がそれぞれ受け取る年金額はもちろんですが、夫や妻が75歳になるタイミングが異なれば負担額が変わる可能性もあります。