【年金の早見表】年金、次回は2月支給！みんなの平均受給額はいくら？ “ふつうの人” の「国民年金・厚生年金」平均金額を一覧表で見る老後生活に備えるための基本知識｜今からできる対策は

5. 【高齢者世帯の所得】所得のすべてが「公的年金・恩給」という割合は43.4％

厚生労働省が公表している「2024（令和6）年国民生活基礎調査の概況」を基に、高齢者世帯（※）の収入実態について見ていきましょう。

まず、高齢者世帯全体の所得構成を見ると、収入の63.5％を「公的年金・恩給」が占めています。

次いで、仕事による収入である「稼働所得」が25.3％、「財産所得」が4.6％と続きます。

ただし、これはあくまで全体の平均値です。

「公的年金・恩給を受給している世帯」に限定すると、総所得のすべてを「公的年金・恩給」が占める世帯の割合は43.4％に達することが明らかになっています。

※高齢者世帯とは、65歳以上の人のみで構成されるか、または65歳以上の人に18歳未満の未婚の人が加わった世帯を指します。

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成

高齢者世帯全体で見ると稼働所得なども一定の割合を占めていますが、年金受給世帯に絞ると、半数近くが公的年金からの収入のみで生活しているという実態が浮き彫りになりました。

今回は、公的年金の仕組みから平均受給額、そして高齢者世帯の家計収支まで、さまざまなデータをもとに解説しました。

現役時代の働き方によって年金額には大きな差があり、年金だけでは毎月の家計が赤字になる世帯も少なくないという現実が見えてきたと思います。

特に年末年始は出費が増える時期です。このタイミングで「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で将来の受給見込額を確認したり、毎月の支出を洗い出したりして、家計の状況を整理してみるのも良いかもしれません。

ライフプランに合わせて、少しずつ情報を集めて準備を始めることが、将来の安心につながります。

中本智恵