【65歳夫婦】年金だけで生活できない！毎月、いくら不足する？シニアの「生活費・年金額」を見てみる老後における生活資金源は「公的年金」・「私的年金」・「金融資産の取り崩し」

3. 【国民年金・厚生年金】いまのシニア世代は月額いくら受けとっている？

厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2023年度末現在の平均年金月額は以下の通りです。

※厚生年金の被保険者は第1号～第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険（第1号）」（以下記事内では「厚生年金」と表記）の年金月額を紹介します。また、厚生年金の月額には国民年金（老齢基礎年金）部分が含まれています。

〈全体〉平均年金月額：5万7584円

〈全体〉平均年金月額：14万6429円

国民年金のみを受給する場合は男女ともに5万円台、厚生年金（国民年金部分を含む）では男性が16万円台、女性が10万円台が平均です。

しかし、グラフから分かるように、受給権者の間で年金額には大きな個人差があります。ご自身の年金見込み額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できます。

この記事では、シニア世代の「生活費」「年金収入」「資金源」を確認しました。

平均的な65歳以上の無職夫婦世帯は、年金収入だけでは毎月約3万4000円の赤字が生じており、貯蓄の取り崩しが不可欠な状況です。

「公的年金」が最大の資金源であることは確かですが、年金だけで生活をカバーできない世帯は少なくありません。

老後対策を進める際には、まずご自身の年金見込額と生活費を把握しましょう。収支を試算して、赤字となる場合は、その金額が老後資金として”最低限”確保すべき金額となります。

ここにインフレや保険料の負担増、医療費・介護費用などを考慮して、目標額を定めると良いでしょう。

和田直子