4. 還付金額のシミュレーション

還付金額は、年金の受給開始時期や源泉徴収された所得税額などによって異なります。

年金収入158万円以上205万円未満の人は、2025年2月・4月・6月・8月・10月に源泉徴収された所得税額の全額が還付されると思われます。

年金収入205万円以上の人(2024年12月以前から年金受給開始した場合)は、課税所得が47万円減額となることから所得税率を掛けて約2万4000円、手取り額が増えると予想されます。

内訳は、2025年2月・4月・6月・8月・10月に払い過ぎた所得税の還付約2万2000円と12月の所得税減少額約2000円です。

上記シミュレーションは日本年金機構のホームページ発表に基づくもので、実際の手取り額は日本年金機構から送付される「年金振込通知書」で確認しましょう。

5. 税制改正のメリットを受けるために確定申告が必要な人

従来より給与所得のある年金受給者や医療費控除などを利用する人は確定申告が必要でしたが、税制改正により新たに確定申告が必要な人が出てきました。

理由は「扶養控除の所得要件の引き上げ」と「特定親族特別控除の創設」などです。特定親族とは同一⽣計の年齢19歳以上23歳未満の親族で、合計所得⾦額が58万円超123万円以下(給与所得者の場合、年収123万円超188円以下)の⼈をいいます。

扶養控除の対象者が増えたり、特定親族特別控除の対象者が新たに生じた場合、確定申告をしないと所得控除を受けられないので注意が必要です。

6. まとめにかえて

2025年2月・4月・6月・8月・10月に年金から源泉徴収された所得税のうち払い過ぎた分が、12月15日の年金支給日に還付されます。2025年度税制改正において、基礎控除額が48万円から95万円に引き上げ(年金所得132万円以下)られたためです。

還付によって手取りの年金額はアップしますが、いくら増えるかは源泉徴収された所得税額などによって異なります。

振込額は日本年金機構から送付される「年金振込通知書」で確認できます。また、税制改正によって扶養控除の対象者が増えたりした人は、所得控除を受けるために確定申告が必要となるので注意しましょう。

参考資料

西岡 秀泰