2. 年金にかかる所得税の計算方法
12月15日支給の年金に還付金が発生するのは、所得税の基礎控除の見直しにより所得税額が減少するからです。還付金発生の理由を理解するために、年金にかかる所得税について確認します。
年金は公的年金等控除の対象となるため、年金所得は年齢別に次の通り計算します。
- 65歳未満の人:年金所得=年金収入-60万円
- 65歳以上の人:年金所得=年金収入-110万円
源泉徴収時には、年金所得から基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除(年金から社会保険料が控除されている人のみ)などを控除した課税所得に対して所得税率5.105%(復興特別所得税を含む)を掛けて計算します。
- 課税所得=年金所得-基礎控除-配偶者控除-扶養控除-社会保険料控除など
- 源泉徴収される所得税=課税所得×5.105%
たとえば、2024年度までの基礎控除額は48万円であったため、年金収入に対し次の所得税が源泉徴収されていました。年金受給者は65歳以上で、配偶者控除などその他の控除がないと仮定します。
- 年金収入158万円:(150万円-110万円(公的年金等控除)-48万円(基礎控除))×5.105%(所得税率)=0円
- 年金収入200万円:(200万円-110万円-48万円)×5.105%=約2万1000円
- 年金収入250万円:(250万円-110万円-48万円)×5.105%=約4万7000円
年金収入158万円以下の人や、配偶者控除などにより課税所得が発生しない人は年金からの源泉徴収はありません。
ここまで、手取りが増える人と年金にかかる所得税の計算方法について解説しました。
次章では、還付金が発生する理由と還付金額、税制改正のメリットを受けるために確定申告が必要な人について解説します。