結婚をすると夫とセットで付いて来るのが、義理の家族。義娘になった身として、「義理の家族とは、できるだけうまくやっていきたい」と思うのが常ですよね。しかし、そもそも夫と義家族の仲が悪い場合には、義娘としてどのような関わり方をするのが正解なのでしょうか?

義娘そして妻として、義家族との関わり方を3つの例を挙げて考えてみたいと思います。

夫を立てて、義家族と程よい距離感を保つ

筆者の地元の友人A子から聞いた話です。義家族とは別居していますが、夫と義家族の仲が悪いとのこと。そんなA子がどんな妻を演じているのか聞いてみると…彼女は夫とうまくやっていく道を選ぶため、義家族との距離を置くという選択をしたと言うのです。

確かに夫の思いを尊重することは、夫婦関係を円満に続けていくために必要ですよね。残念ながら、どんなに努力しても関係修復が難しい家族もあるもの。それ以上関係を悪化させないためにも、「触らぬ神には祟りなし」と言ったところでしょうか。

ただ、当事者であるA子の話を聞いて“この女、デキるな!”と思うこともありました。それは妻として、「どんな理由で仲が悪くなったのかを、詳しく把握している」と言うのです。夫ときちんと話す時間を設け、聞き取り調査をしたのだそう。

なぜ、この対応にやるな!と感じたのか…それは、何も知らないまま義実家と安易に距離を置いてしまうことにより、両者の間にある溝をさらに深くしてしまったり、完全に溝をふさいでしまったりという最悪の事態のきっかけをA子が作ってしまう展開に恐怖を感じたから。

義家族との関係構築を積極的に行わず、距離を置くことを選ぶのであれば、A子のように最低限の事情を把握しておくと、うまく立ち回れるのではないでしょうか。

知らないフリをし、普通に接する

続いて、大学時代の仲間の中でも、キャリア組に属するB子の話です。B子の夫は国家公務員のキャリア官僚、夫婦関係も良好。悩みなんて無いだろう…と思いきや、実は夫と義家族との不仲に悩んでいました。夫から義家族と仲が悪いと聞かされるまでその事に全く気付かないほど、義家族は夫との良好な関係を演じていたんだとか。

考えた末、B子が選んだのは、「両者の関係を知った上で、あえて知らない素振りを見せることにより関係悪化を防ぐ」という対応でした。なぜなら、「家族間の不仲という“恥”を世間様に知られることを嫌う=世間体を気にするThe 日本人」という構図がB子には見えたから。

義娘になったとしても、他人は他人。義家族が“家族の不仲”をB美に晒したくないと考えるのはもっともな事だと筆者も感じました。このような場合には、事情をくみ取り、義家族と夫が“ごく一般的で良好な関係性を築いている”という体で接することが妻としては最善の選択なのかもしれませんね。

またB美は頭の良い人間なので、ポイントは押さえているようです。義家族が世間体を重んじる人たちであるということから、世間一般のイベントやお祝い事などは義娘としてきちんとこなしているのだとか。

たとえば…

  • 義家族の誕生日を祝う
  • お盆、お正月に帰省する(帰省できない場合は、お中元・お歳暮などを送る)
  • 最低限の近況は連絡する(夫の転職や自身の妊娠などの重要事項)

特に義娘の妊娠などの重要事項を、“義家族が他人から伝え聞いてしまう”と言った事態は避けるよう日頃から注意しているそうです。確かに…「孫が生まれて来ることを、よそ様から知らされるなんて何事だ!!」なんてことになったら怖いですよね。

しかし、関係悪化を防ぐためとは言え、“良好な関係の義家族を持った幸せな妻”を演じるのも大変ですね…。

両者の架け橋的立ち位置に挑戦する