近年、全国的に家賃が上昇しています。

収入が増えない中、食費や生活必需品は値上がりする一方です。これに加えて家賃の値上げ。しかし、家賃が上がったからといってコロコロと住まいを変えるわけにはいきません。

物価高や金利上昇などの抗えない要因により、今後も住居費の負担は増えると考えられます。

ここ数年で家賃はどれくらい上がったのでしょうか。

この記事では、国土交通省の最新調査をもとに、主要都市の家賃動向を比較します(2018年→2023年)。

住まいを「借りるか、買うか」を検討する際の参考にご覧ください。

1. 賃貸物件の家賃は上昇傾向、主要都市の1カ月あたりの家賃はいくら?

近年、全国的に家賃が上昇しています。

2025年9月30日に更新された国土交通省「令和5年住宅・土地統計調査」をもとに主要都市の1カ月あたりの家賃を前回調査時の2018年と今回調査時の2023年でどれくらい増えたかを見てみましょう。

主要都市の1カ月あたりの家賃と上昇幅(上昇率)2018年→2023年

主要都市の1カ月あたりの家賃

出所:国土交通省「令和5年住宅・土地統計調査」をもとにLIMO編集部作成

《2018年→2023年の6年間で家賃はいくら上昇したか?》

  • 札幌市:4万8891円→5万2020円(+3129円)+6.40%
  • 仙台市:5万3199円→5万4818円(+1619円)+3.04%
  • さいたま市:6万4261円→6万8025円(+3764円)+5.86%
  • 千葉市:5万6388円→5万9261円(+2873円)+5.10%
  • 東京23区:8万6981円→9万3579円(+6598円)+7.59%
  • 横浜市:7万1423円→7万4528円(+3105円)+4.35%
  • 川崎市:7万5174円→7万8353円(+3179円)+4.23%
  • 相模原市:5万8741円→6万1677円(+2936円)+5.00%
  • 新潟市:4万7650円→4万8811円(+1161円)+2.44%
  • 静岡市:5万5473円→5万6233円(+760円)+1.37%
  • 浜松市:4万9871円→5万1805円(+1934円)+3.88%
  • 名古屋市:5万6197円→5万9224円(+3027円)+5.39%
  • 京都市:5万7351円→5万9485円(+2134円)+3.72%
  • 大阪市:5万8246円→6万1704円(+3458円)+5.94%
  • 堺市:4万8541円→5万2495円(+3954円)+8.15%
  • 神戸市:5万5535円→5万7902円(+2367円)+4.26%
  • 岡山市:4万8616円→5万1511円(+2895円)+5.95%
  • 広島市:5万2586円→5万5762円(+3176円)+6.04%
  • 北九州市:4万2588円→4万4813円(+2225円)+5.22%
  • 福岡市:5万4401円→5万6424円(+2023円)+3.72%
  • 熊本市:4万4428円→4万8095円(+3667円)+8.25%

6年間の1カ月あたりの家賃の上昇率が最も高いのは熊本市。2018年時点で4万4428円だった家賃は、2023年時点で3667円アップし4万8095円となっています。

もっとも上昇した金額が大きいのは東京都23区です。家賃の上昇幅は6年間で+6598円(8万6981円→9万3579円)で7.59%の上昇となっています。

主要都市の家賃を比較すると、地方と都心部で約2倍の差があることも分かります。