高齢者「生活苦しい」は5割超。70歳代の夫婦世帯の平均貯蓄額・月の生活費・年金額っていくらなのか？

4. シニアが受給している「厚生年金・国民年金」の平均月額はいくら？

老後の主な収入源である公的年金について、厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、現代シニアの平均受給額を確認してみましょう。

厚生年金保険（第1号）「平均年金月額はいくら？」

〈全体〉平均年金月額：14万6429円

※国民年金の金額を含む

国民年金「平均年金月額はいくら？」

〈全体〉平均年金月額：5万7584円

一例として、夫が厚生年金、妻が国民年金を平均的な水準で受け取る場合、夫婦での月々の年金収入は約22万円になります。

先ほど見た生活費の水準と比べると、年金収入だけでは不足することがわかります。

将来の受給額を把握したい場合には、ねんきんネットの利用が便利です。

まずは自身の年金見込み額を確認し、老後資金の準備に役立てていきましょう。

今回は、70歳代の家計事情から、リアルな老後の生活について考えてきました。
高齢者で「生活が苦しい」と感じている人は5割を超えているのが現状です。

定年退職後、家族との時間や趣味を楽しみたいと考える人は多いですが、年金収入だけでは実現は難しいでしょう。

物価高や少子高齢化の影響により、今後さらに状況は厳しくなっていくことも考えられます。

安定した収入がある現役世代のうちから、計画的に準備をしておくことが大切です。

橋本優理