2.1 介護保険制度の現状課題とは?
まず、介護費用は制度創設時の2000年度の3.6兆円から、2025年度には14.3兆円へと約4倍に急増する見込みです。この費用増加に伴い、制度を支える第1号保険料(65歳以上)は約2倍、第2号保険料(40〜64歳)は約3倍に上昇するなど、現役世代の負担が重くなっています。
また、介護職員の給与改善による人件費の増加も、給付費を押し上げる要因の一つです。
この財政状況を背景に、今後の制度改革では「負担の公平化」と「給付の適正化」が主な方向性となっています。特に、所得の高い高齢者に対しては、利用者負担の2割負担の対象範囲が拡大される方向で検討が進められており、これは現役世代の保険料負担増加を抑制する重要な柱です。
制度を持続可能にするため、自己負担のあり方についての議論は避けられません。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)