3. 在職老齢年金の基準額変更で「繰下げ受給」を選ぶ人は減る?
在職老齢年金の基準額が引き上げられたことで、働きながらでも老齢厚生年金を受け取りやすくなり、65歳から受給を始める人が増える可能性があります。
しかし、この変更がそのまま「繰下げ受給を選ぶ人が減る」ことにつながるとは言い切れません。
繰下げ受給は、受給開始を遅らせるほど年金額を上乗せできる制度であり、在職老齢年金の調整とは別に機能しています。
受給開始を1カ月遅らせるごとに、年金受給額が0.7%増額となる仕組みです。
将来の年金額を増やしたい人や、働き方に合わせて受給開始時期を調整したい人にとっては、依然として有力な選択肢といえます。
そのため、今回の改正によって繰下げ受給の利用が大幅に減るとは限らず、判断は収入状況や老後の生活設計によって分かれると考えられます。
著者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。慶應義塾大学商学部会計ゼミにて会計を学んだ後、東京海上日動火災保険株式会社に就職。企業が事業活動を行ううえでの自然災害や訴訟に対するリスク分析・保険提案を3年間行う。「企業が倒産しない」・「事業で安定的に利益を出す」ための適切な保険でのリスクヘッジの提案に努めた。
特に、製造業者や工事業者に対する賠償責任保険や工事保険の提案が得意。取引先企業の社長・経理・人事・プロジェクト担当者など様々な部署への営業活動を行った。上場企業の新規事業に対する保険提案が評価され、全国社員への社内プレゼンを実施した経験もある。
また、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を活かし、取引先従業員に対するNISAやふるさと納税に関するセミナーの実施経験有。現在は、SNSやWebコンテンツを通じて金融情報の発信を支援する株式会社ファイマケの代表を務める。