5. 経済指標に見る消費の動向

こうした消費活動は、実際の経済指標にどのように表れているのでしょうか。
ここからは、経済産業省が発表した「商業動態調査」の2025年9月速報値から、商業販売額の動向を見てみましょう。

2025年9月の商業販売額(商業計)は、53兆710億円となり、前年同月比1.8%の増加となりました。

卸売業の販売額は40兆4,580億円で、前年同月比2.1%の増加となりました。季節調整済前月比では0.0%の横ばいです。

小売業の販売額は12兆6,130億円で、前年同月比0.5%の増加となりました。季節調整済前月比では0.3%の上昇となりました。

小売業の増加率は卸売業に比べて低いものの、商業販売額全体が前年を上回って推移していることから、消費活動が堅調に回復していることがわかります。とくに「小売業」が季節調整済みで上昇していることは、日本の経済全体で消費が活発になっていることだとわかります。Z世代の「推し活」なども関係しているでしょう。

6. まとめにかえて

Z世代が商業施設に求めるものとして「居心地の良さ」や「キャッシュレス対応」があることがわかりました。

また、商業施設における限定イベントは「価値ある体験」を提供しており、商業施設に来たくなるきっかけをつくっているようです。

Z世代の「推し活」や限定品を求める声に応えることで商業施設に賑わいが生まれ、買い物がしやすく、居心地が良い場所であれば「また来よう」となるのではないでしょうか。

参考資料

LIMO・U23編集部