2.2 利回りを高めれば同じ年数でも必要積立額は下がる

積み立て期間が同じだとすると、利回りを高めれば、毎月の積立額は下がります。引き続き金融庁「つみたてシミュレーター」で見ていきましょう。ここでは、いずれも30年間の積み立てで2500万円を達成するとします。

まず、貯蓄だけで資産形成するとして、年利0.1%で運用した場合は次のとおりとなります。

定期預金0.1%で運用した場合

定期預金0.1%で運用した場合

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

この場合は月々6万8411円の積み立てが必要です。個々の所得水準にもよりますが、30年続けるのは容易ではないでしょう。続いて、年利2%で運用するケースです。債券中心の低リスクな運用では、2%が一つの目安となります。

年利2%で運用した場合

年利2%で運用した場合

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

投資収益が積みあがるため、毎月の積立必要額は5万739円まで下がります。必要な積立額が下がれば、資産形成を進めやすくなるでしょう。

最後に、適度にリスクを取って年利4%を獲得したケースです。債券と株にバランスよく運用すると、4%程度の利回りは充分に追求できます。

年利4%で運用した場合

年利4%で運用した場合

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

このケースでは、月々の積立額は3万6021円で済みます。だいぶ長期での積立投資を進めやすくなるでしょう。

なお、一般に利回りの高い投資はリスクも高くなりがちです。高い利回りを意識しすぎて損失リスクの高い投資に資産を集中させることのないように、注意しましょう。