風が冷たくなってきた今日この頃。まもなく冬のボーナス支給がある時期です。年末も差し掛かる中で、来年の家計や資産について見直す方も多いのではないでしょうか。

特にシニア世代にとっては、年金だけでは足りない支出や、医療・介護といった万が一への備えが気になるところ。だからこそ、貯蓄の重要性はますます高まっています。

とはいえ、「みんなはどれくらい貯蓄しているの?」「平均ってどのくらい?」そんな疑問を持つ方も多いはず。そこで本記事では、60歳代・二人以上世帯の貯蓄状況や、年金額の実態をわかりやすく解説します。

1. 「年金だけで暮らせる?」60歳代の平均受給額をチェック

厚生労働省が公表した「令和5年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、60歳代の平均年金月額は以下のとおりです。

1.1 【60歳~69歳】厚生年金の平均月額

【60歳~69歳】厚生年金の平均年金月額《1歳刻みの一覧表》

60歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:9万6492円
  • 61歳:10万317円
  • 62歳:6万3244円
  • 63歳:6万5313円
  • 64歳:8万1700円
  • 65歳:14万5876円
  • 66歳:14万8285円
  • 67歳:14万9205円
  • 68歳:14万7862円
  • 69歳:14万5960円

※国民年金(基礎年金)の月額を含む

1.2 【60歳~69歳】国民年金の平均月額

【60歳~69歳】国民年金の平均年金月額《1歳刻みの一覧表》

60歳代の国民年金額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:国民年金4万3638円
  • 61歳:国民年金4万4663円
  • 62歳:国民年金4万3477円
  • 63歳:国民年金4万5035円
  • 64歳:国民年金4万6053円
  • 65歳:国民年金5万9599円
  • 66歳:国民年金5万9510円
  • 67歳:国民年金5万9475円
  • 68歳:国民年金5万9194円
  • 69歳:国民年金5万8972円

※65歳未満の厚生年金保険の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者

一般的に、老齢年金は65歳から受け取りが始まります。厚生労働省が公表した「令和5年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、65歳以降の年金額は、国民年金が月に5万円台、厚生年金が14万円台となっています。

もちろん、老後の暮らしを考えるうえでは、年金だけでなく貯蓄がどれだけあるかも大切なポイントです。

では、実際に二人以上の世帯ではどのくらいの貯蓄があるのでしょうか。次の章で、詳しく見ていきましょう。