3. 【生活費】70歳代の家計は?老後の生活費を考えてみよう
標準的な70歳代世帯の家計は、総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」の65歳以上世帯に関するデータが参考になるでしょう。
以下の「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支は、おおむね70歳代の夫婦世帯と似た状況であることが考えられます。
ひと月の収入・支出を比較してみましょう。
- 実収入:25万2818円
- 生活費(消費支出):25万6521円
- 税金や社会保険料など(非消費支出):3万356円
25万2818円の収入に対して支出合計は28万6877円。家計収支は毎月3万4058円の赤字となり、貯蓄を取り崩す必要性が高まります。
上記のケースはあくまでも標準世帯の例ですが、物価高が続くいま、支出の増加は避けにくいことでしょう。そのため、70歳代の暮らしは年金だけでは不足し、貯蓄の取り崩しで日々の生活を支えている世帯は多いと考えられます。
4. インフレは繰り返す!老後の備えは早く始めよう
ご自身が老後を迎えたとき、必ずしも物価高とは限りません。しかし、過去を振り返ると、インフレは周期的に起こっています。そのため、年金生活となったとき、物価高となっても日々の生活を送れるよう備えておくことが大切です。
ねんきんネットでご自身が受給できる年金の予想額を確認し、生活水準と照らし合わせてみてください。不足するようなら、少しでも早く老後に備え始めることをおすすめします。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」
- 厚生労働省「健康づくりサポートネット|健康寿命」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年分からの年金額等について」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」
児島 裕子
