1. 日経平均は反落するが5万円台は維持
2025年11月7日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比607円31銭安の5万0276円37銭となりました。反落です。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が下落したことを受けて日本株も売られました。半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も下落したことからAI関連銘柄としてアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなども売られました。前日に味の素が2025年4~9月期の連結決算を発表しましたが、市場の予想を下回ったことから嫌気され、制限値幅の下限(ストップ安水準)にあたる16%強まで下げました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。7日の米株式市場でダウ平均は反発し、終値は前日比74ドル80セント高の4万6987ドル10セントとなりました。米政府の一部の機関が10月から閉鎖されていることをめぐり、米民主党が米政府のつなぎ予算成立に向けて歩み寄りを提案したと報じられたことから閉鎖解除に向けた協議が進むとの期待につながりました。日本株については、楽観はできないものの、前週の日経平均は週間の下げ幅が2000円を超えたことから、自律反発狙いの買いも入りやすいところです。足元の調整も急騰への警戒感から。むしろ相場の先高観は根強く、下値付近では押し目買いも入るでしょう。
10日にはSUBARUが4〜9月期決算を発表します。米政権が4月に発動した自動車関税が重荷となり、トヨタ自動車やホンダなど6社の最終損益が減益または赤字となっています。SUBARUを含む全7社が減益・赤字になる可能性があります。ホンダが東京株式市場の閉場後に発表した決算では従来予想を下方修正しています。10日の値動きが注目されます。
今週も大手企業を中心に決算が相次いで発表されます。10日は資生堂、シャープ、三菱地所。11日には住友不動産、ソニーグループ、ソフトバンクグループ。13日は楽天グループ。14日はサイバーエージェントなどが決算を発表します。決算の内容によっては急な値動きになることもあるので注意が必要です。
