厚生労働省によると、単身世帯は増加傾向にあり、2025年には全世帯の44.3%に達する見込みです。

また高齢単身世帯も同様で、2050年には全世帯の20.6%を占めると予想されています。

この記事では、老後を単身=おひとりさまで過ごす70歳代の暮らしぶりを「貯蓄額」と「年金額」から考察していきます。老後対策の参考にご覧ください。

1. 【70歳代・おひとりさま世帯】「貯蓄ゼロ」の世帯は27%

70歳代、おひとりさま世帯は、貯蓄がほとんどない、もしくは全くないという家庭も珍しくありません。

たとえば、金融経済教育推進機構が実施した「2024年 家計の金融行動に関する世論調査」では、70歳代単身世帯における「貯蓄なし」の割合が次のように示されています。

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

  • 金融資産非保有:27.0%
  • 100万円未満:5.1%
  • 100~200万円未満:5.7%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:3.9%
  • 400~500万円未満:2.2%
  • 500~700万円未満:7.3%
  • 700~1000万円未満:5.9%
  • 1000~1500万円未満:8.9%
  • 1500~2000万円未満:4.7%
  • 2000~3000万円未満:6.1%
  • 3000万円以上:15.9%
  • 無回答:2.4%
  • 平均値:1634万円
  • 中央値:475万円

平均貯蓄額は1500万円を超えているものの、全体の約3割が貯蓄ゼロという結果からも、実際には経済的に厳しい暮らしを強いられている高齢者世帯が一定数存在することがうかがえます。

続いて、老後の生活を支える中心的な収入源である公的年金の平均受給額について確認してみましょう。