3. 老後、おひとりさま世帯の生活費は月いくら?
老後に受けとる年金が生活費をカバーできる金額でなかった場合は、働いて収入を得たり、貯蓄を取り崩したりして補填することになります。
働くことが難しく、貯蓄が少ない場合には、国や自治体の支援制度を活用できるかもしれません。
しかし、支援制度の利用は所得要件等を満たす必要があるため、希望すれば全員が利用できるといったものではありません。
そのため、現役時代に老後の収入と支出を想定し、資産を蓄えておく必要があります。
また、老後に向けて生活費のダウンサイジングを進めていくことも大切です。
ご参考までに、65歳以上単身世帯の生活費がどれくらいか、調査結果を見てみましょう。
総務省「家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)」によると、65歳以上単身世帯の生活費は、月14万9286円です。
住んでいる地域やライフスタイル等により生活費は異なりますが、仮に平均程度の約15万円だとすると、これを上回る収入がなければ赤字となります。
ご自身のいまの生活費と年金見込額を照らし合わせて、将来、年金だけで生活できるかどうかを計算してみましょう。
そして足りない場合には月いくら不足し、これを補うためにどれほどの資産を準備すべきかを試算して、老後対策を進めていくことが大切です。
参考資料
- 厚生労働省「世帯構成の推移と⾒通し」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)」
和田 直子
