2025年卒生向けの就職活動は早くも佳境を迎えています。街中でまだ着慣れないリクルートスーツを着た就活生を見かけることも多いのではないでしょうか。

リクルート就職みらい研究所の調査では、25年卒の6月1日時点の内定率は82.4%に達し、前年同時期より2.8%ポイント高く、昨年と比較して速いスピードで選考が進んでいることがわかります。

スピードが速まっている要因には、少子化による人材不足を要因とした早目の人材確保も関わっているようです。

しかし、就職氷河期の学生たちは、今の学生とは異なる過酷な状況に直面していました。当時は、大企業でも新卒採用人数を大幅削減、もしくは停止するなどしており、多くの人々が就職先を見つけることが困難な状況でした。

就職氷河期世代は、就職活動時期にどのような経験をしてきたのでしょうか。あわせて、ここ数年注目されている就職氷河期世代に向けた支援制度についても見ていきましょう。

1. 就職氷河期世代のリアル

私は就職氷河期に就職活動をしていました。私はどうしても入社したい大手企業がありました。しかし、当時は新卒採用を中止していたため、応募すらできませんでした。その企業は、現在、60名規模で新卒採用していますが、当時はそのような状況にあったのです。

ここでは、就職氷河期の就職活動はどのような状況だったのか、私の周りの当時の就活事情についてご紹介します。