例年、3月頃から本格化する就職活動。また、4月入社に向けて転職活動をされる方もいるのではないでしょうか。

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与は443万円です。年収600万円になると日本では高収入と言えるかもしれません。

コロナやウクライナ戦争による物価高の影響で家計が苦しいこともあり、「できるだけ多くの給与が欲しい」と思う方もいるでしょう。

日本で年収600万円の人はどのくらいいるのでしょうか。

また、年収600万円を達成しやすい業種や職種についても確認していきましょう。

日本で年収600万円の割合はどれくらいか

2022年9月に公表された国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、年間給与額「600万円超 700万円以下」の割合は6.7%です。

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出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成

出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成

過去5年間で年間給与額600万円以上の割合は概ね20%で推移しています。

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出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成

出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成

平均給与は概ね440万円で推移し、日本全体で所得が伸び悩んでいると推測されます。

男女間の賃金格差

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、年収「600万円超700万円以下」は男女別では男性9.4%、女性3.0%でした。

また、年収600万円以上の割合は全体で21.0%、男性31.2%、女性7.1%です。

OECD(経済協力開発機構)「Gender wage gap」によると、日本はG7の中で男女の賃金格差が最も大きい国です。

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出所:OECD(経済協力開発機構)「Gender wage gap」

出所:OECD(経済協力開発機構)「Gender wage gap」

厚生労働省「男女間の賃金格差問題に関する研究会報告」によると、「管理職の女性が少ない」「平均勤続年数が短い」ことなどが男女間の賃金格差の背景にあります。

年収600万円を達成しやすい職種とは?

では、年収600万円を達成しやすい職種にはどのようなものがあるでしょうか。

転職サイトdodaが、2021年9月~2022年8月末までの間にdodaサービスに登録した20~65歳の男女約56万件に行った調査「年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」によると、職種別の平均年収は以下のとおりです。

職種別の平均年収:全体・男性・女性

  • 専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人):585万円・625万円・509万円
  • 企画/管理系:527万円・589万円・442万円
  • 技術系(IT/通信):442万円・461万円・389万円
  • 技術系(電気/電子/機械):442万円・452万円・357万円
  • 営業系:439万円・467万円・379万円
  • 金融系専門職:434万円・584万円・374万円
  • 技術系(建築/土木):422万・435万円・365万円
  • 技術系(メディカル/化学/食品):386万円・424万円・353万円
  • クリエイティブ系:374万円・413万円・346万円
  • 事務/アシスタント系:336万円・394万円3・21万円
  • 販売/サービス系:325万円・357万円・296万円

出所:doda「年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」

上記を見ると、男女ともにコンサルティングファーム等の専門職が最も平均年収が高い結果になりました。

コンサルティングファームの年収に視点をあてると、年齢とともに平均年収も上昇します。

  • 20代…475万円
  • 30代…640万円
  • 40代…698万円
  • 50代…752万円

一例として、30代で年収600万円を突破するコンサルティングファーム等の専門職は、高い年収を目指す人にとって魅力的な仕事かもしれません。

ただし、同じ職種でも企業規模やスキル、経験等によって年収が大きく変動する点にご留意下さい。

また、小分類でみると平均年収600万円を達成する職種は他にもありました。

年収600万円を達成しやすい業種は?

では次に業種に視点をあててみましょう。

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、産業別の全年齢の1カ月の平均給与は以下のとおりです※()内は55歳から59歳。

  • 鉱業、採石業、砂利採取業…323.3千円(403.8千円)
  • 建設業…333.2千円(406.2千円)
  • 製造業…294.9千円(361.9千円)
  • 電気・ガス・熱供給・水道業…419.7千円(531.4千円)
  • 情報通信業…373.5千円(502.6千円)
  • 運輸業、郵便業…278.5千円(297.8千円)
  • 卸売業、小売業…308.0千円(369.7千円)
  • 金融業、保険業…383.5千円(453.7千円)
  • 不動産業、物品賃貸業…326.1千円(418.9千円)
  • 学術研究、専門・ 技術サービス業…386.9千円(500.7千円)
  • 宿泊業、飲食サービス業…257.6千円(287.7千円)
  • 生活関連サービス業、娯楽業…268.2千円(294.4千円)
  • 教育、学習支援業…373.9千円(492.6千円)
  • 医療、福祉…291.7千円(328.8千円)
  • 複合サービス事業…296.7千円(362.2千円)
  • サービス業…265.5千円(292.0千円)

仮に賞与が基本給の2カ月分とすると、年収600万円の人の1カ月当たりの給与額は以下のとおりです。

600万円÷14カ月=428千571円

全年齢平均で上記の金額を達成している産業はありませんが、給与額が高くなる傾向にある55歳から59歳では「電気・ガス・熱供給・水道業」「情報通信業」「金融業、保険業」「学術研究、専門・ 技術サービス業」「教育、学習支援業」などが上記の金額に到達しています。

上記調査では、同産業内の職種別の平均給与は公開されていませんが、実際には同じ産業でも職種によって給与額に差があると推測されます。

しかし、産業によって給与額に大きな差があるので、高い給与額を得るために給与額の高い産業へ就職することが近道の一つかもしれません。

まとめにかえて

年収600万円を得るためには、給与額の高い職種や産業への就職を検討することができます。

ただ日本では男女間の賃金格差が大きいので、女性が年収600万円を実現するためには職種別・産業別の平均給与額を男性以上に意識したり、ライフイベントによるキャリアについてより考えたりする必要がまだあると言えるでしょう。

参考資料

LIMO編集部