「金持ち喧嘩せず」ということわざがありますが、家庭ではどうでしょうか。
筆者は以前、証券会社に勤務していましたが、一般的に富裕層と呼ばれる方は物腰が柔らかい方が多く、また仲の良い夫婦が多い印象を受けました。
アメリカの100万ドル以上の資産を持つ富裕層(有効回答数1001件、うち億万長者733件)と638人の億万長者に調査を行った『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』(トマス・J・スタンリー著・文響社)によれば、全米の億万長者の92%が既婚であり、離婚率は億万長者以外の3分の1以下とのことです。
富裕層と呼ばれるほどにビジネスで成功し、資産を築くまでには数多くの挑戦や決断が必要となりますが、結婚相手を選ぶ際にも的確な判断をしているのでしょうか。
今回は日本と世界の富裕層の割合を確認しながら、同著よりアメリカの富裕層の結婚相手選びの条件を5つ見ていきます。
日本で増えている「富裕層」その割合は
まずは日本の富裕層の割合について、野村総合研究所の資料を参考に確認しましょう。
下記は預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険などの世帯として保有する金融資産の合計額から、負債を差し引いた「純金融資産保有額」をもとに総世帯を5つの階層に分類したものです。
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出典:野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆と推計」
【富裕層】世帯数/世帯の純金融資産保有額
- 超富裕層(5億円以上):8.7万世帯/97兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):124.0万世帯/236兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):341.8万世帯/255兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):712.1万世帯/310兆円
- マス層(3000万円未満):4215.7万世帯/656兆円
富裕層は「1億円以上5億円未満」を指し、124万世帯。超富裕層(5億円以上)とあわせても2.45%しかいません。
ただ2005年から2019年の推移を見ると、富裕層・超富裕層ともに増加しています。
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出典:野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆と推計」
2005年に81.3万世帯だった富裕層は2019年に124.0万世帯へと増加。超富裕層も5.2万世帯から8.7万世帯へと増えています。
世界における、日本の「富裕層」の割合とは
日本で富裕層は約2%ですが、世界からみるとどれくらいなのでしょうか。
クレディ・スイスの「グローバル・ウェルス・レポート 2021」によると、2020年の国別のミリオネア(100万米ドル超の富を有する成人の数)は以下のとおりです。
100万米ドル超の富を有する成人の数
- 1位:米国2195万1000人
- 2位:中国527万9000人
- 3位:日本366万2000人
アメリカのミリオネアは約2200万人と圧倒的に多く、世界全体の39.1%を占め、2位の中国とも大差がついています。
一方で、日本は3位で6.6%。世界から見ると日本の比率は年々低下していますが3番目なのですね。
次にドイツ、フランスとイギリスと続きます。
「富裕層」の結婚相手選び5つの条件
アメリカと日本ではさまざまな違いがありますが、富裕層になるまでの選択には通ずる部分もあるでしょう。
ビジネスと結婚生活は直接結びつかないイメージもありますが、日常生活の基盤である家庭生活が安定していることは良い仕事をする上で重要です。
日々の家族との触れ合いやパートナーとの信頼関係、心地よい余暇の時間は仕事への活力やモチベーションを支えてくれます。
また、富裕層以外にも言えることですが、離婚に伴う財産分与では資産が目減りするといったリスクもあります。総じて結婚相手選びは重要と言えそうですね。
『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』によれば、億万長者の結婚生活の成功を支える配偶者の資質のトップ5は以下のとおり。
億万長者の結婚生活の成功を支える配偶者の資質 上位5位(重要だと答えた割合)
配偶者の資質:億万長者全員・男性(625名)・女性(73名)・顕著な違い※1
- 正直:98%・99%・94%・なし
- 責任感がある:95%・96%・92%・なし
- 情愛豊か:95%・95%・95%・なし
- 有能:95%・95%・96%・なし
- 協力的:94%・94%・91%・なし
※1:5%以上の差
※2:文響社『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』266Pより引用
富裕層が配偶者の資質として重要だと思う5つは「正直、責任感がある、情愛豊か、有能、協力的」であること。
同著では以下のようにも述べられています。
サクセス・ストーリーはそれぞれちがっても、そのほとんどすべてに共通の特徴がある。大多数の億万長者が、自分の配偶者は大変協力的だと述べ、協力的であるためには、正直で責任感があり、情愛豊かで有能であることが必要だとしている点である。
※文響社『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』267Pより引用
家庭は夫婦で築き上げるものであり、それにはお互いの協力が必要不可欠です。
長い人生において、仕事がうまくいかないときもあれば、リスクの大きな決断を迫られる時もあるでしょう。また子どもの教育や休日の過ごし方、マネープランや将来に向けた資産形成をおこなう際でも、夫婦で話し合い協力していく必要があります。
夫婦がお互いを認めあい、協力して生活していくためにも正直さや責任感などは重要な資質となるようです。
まとめにかえて
富裕層の考え方に学ぶところが多く、今回の結婚相手の選び方についても学びはあるのではないでしょうか。
誰にも得意・不得意はあり、ひとりでできることには限りがあるもの。
一般的な結婚相手選びとして世の中ではさまざまな条件が挙げられますが、長い人生と考えると、お互いを認め合い、どんな時でも協力し合えることは重要です。
今回の条件を参考に、ご自身についても考えてみてくださいね。
参考資料
- 野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」
- クレディ・スイス「グローバル・ウェルス・レポート 2021」
- 文響社『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』
宮野 茉莉子
