10月も下旬になり、朝晩の冷え込みが増して秋の深まりを感じる季節になりました。こんな時期は、将来の家計を見直すいいタイミングかもしれません。長寿化が進む中、「年金だけで生活できるのかな」「どれくらい貯蓄が必要なんだろう」と不安を抱える方も少なくないでしょう。
実際、シニア世代の家計には大きな差があり、貯蓄ゼロの世帯も存在します。では、70歳代のおひとりさま世帯の貯蓄状況はどのくらいなのか?そして、厚生年金や国民年金の平均受給額はどれくらいなのか?
この記事では、最新の公的データをもとに、貯蓄ゼロ世帯の割合や70歳代の平均年金受給額を1歳刻みで整理した一覧表をご紹介します。数字を見ながら、これからの生活設計を考えるヒントにしていただければと思います。
1. 【70歳代・おひとりさま世帯】「貯蓄ゼロ」の世帯は何パーセント?
実際に70歳代のおひとりさま世帯を見ると、貯蓄がほとんどない、あるいは全くない家庭も少なくありません。
たとえば、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が実施した「2024年 家計の金融行動に関する世論調査」では、70歳代単身世帯の貯蓄状況は以下のとおりです。
- 金融資産非保有:27.0%
- 100万円未満:5.1%
- 100~200万円未満:5.7%
- 200~300万円未満:4.9%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.2%
- 500~700万円未満:7.3%
- 700~1000万円未満:5.9%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.7%
- 2000~3000万円未満:6.1%
- 3000万円以上:15.9%
- 無回答:2.4%
- 平均値:1634万円
- 中央値:475万円
平均値は1634万円、中央値は475万円となっています。平均では1500万円を超える貯蓄がある一方で、全体の約3割が貯蓄ゼロという事実から、経済的に厳しい暮らしを強いられている高齢者世帯が一定数存在することがわかります。
続いて、老後の生活を支える収入源である公的年金の平均受給額について確認してみましょう。
