6. 年金生活の不安とは?還暦以降の老後人生の不安

70歳代のお金事情についてか確認しましたが、老後に不安に思うことについて、PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」よりみていきましょう。

同調査では還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うことを全回答者(2000名)に聞いたところ、以下の通りでした。

6.1 還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うこと

  • 1位「身体能力の低下(体の病気や寝たきりなど)」(48.5%)
  • 2位「収入の減少(60歳以降の雇用形態の変更など)」(35.8%)
  • 3位「物価上昇」(34.4%)
  • 4位「自分の介護」(34.1%)
  • 5位「判断能力の低下(認知症等脳の病気や車の運転など)」(32.8%)

健康面やお金に関する不安を抱えている人が多いとわかりますね。

6.2 民間の医療保険に加入している高齢者も多い

高齢者のうち民間の医療保険に加入している人はどれくらいいるのでしょうか。

生命保険文化センターの調査によると、医療保障を生命保険で準備していると回答した人は、60代男性で75.4%、女性で77.2%と高くなっています。

70代も男女ともに約65%の加入率となっており、民間の保険への関心が高いことがわかります。

【年齢別】医療保障に対する私的準備状況

医療保障に対する私的準備状況

出所:生命保険文化センター「令和4年 生活保障に関する調査」

特に、おひとりさまの老後は健康面について不安を感じることも多いかもしれません。

「万一の医療費・介護費に備える」という意識を強く持つ人が多いからこそ、自分に合った保険を選んでいるかどうか見直してみることも必要かもしれません。

7. 制度を知ることが第一歩!医療費や生活費を見据えた管理を

年金制度の仕組みや支給額を正しく理解しておくことは、家計を守るうえでの第一歩。医療費や介護費など、加齢とともに増えやすい支出を想定しながら、受給開始後の生活設計を具体的に立てておきましょう。

「ねんきんネット」などのオンラインサービスを活用すれば、自分の受給見込み額をいつでも確認できます。

年金だけに頼らず医療保険や貯蓄とのバランスをとりながら長期的な家計管理を意識することが大切です。

参考資料

マネー編集部年金班