3. 診断書取得の最適なタイミング
保険金(給付金)の請求はいつするのか、また診断書はいつ書いてもらうと良いのでしょうか。請求の手続きをするタイミングと注意点について解説します。
3.1 基本原則:治療完了後の取得
診断書の取得は原則として治療完了後または退院後に行います。治療途中での診断書発行では、最終的な治療内容や入院期間が記載されないため、後日追加の診断書が必要となる可能性があります。
完全な治療情報が記載された診断書を一度で取得することで、診断書費用の重複を避けることができ、保険会社での審査もスムーズに進行します。
ただし、がん保険など診断確定時点で受給できる給付金がある場合は、この限りではありません。契約内容に応じて柔軟な対応が必要です。
3.2 長期治療時の対応方法
がん治療や慢性疾患など長期治療が必要な場合は、治療段階に応じて複数回の診断書取得が必要となることがあります。初回診断時、手術時、退院時など、各段階での給付金請求に対応した診断書を計画的に取得します。
長期治療の場合は、事前に保険会社と相談し、診断書提出のスケジュールを決定しておくことが重要です。無駄な診断書発行を避け、適切なタイミングでの給付金受給ができるよう心がけましょう。
治療方針の変更や追加治療が発生した場合は、その都度保険会社へ連絡し、必要な手続きを確認することが大切です。
4. 給付金請求の具体的手順
ここからは、保険金(給付金)を請求するときの具体的な手順をご紹介します。
4.1 保険会社への連絡と書類準備
給付金請求の第一歩は、加入保険会社への速やかな連絡です。入院や手術が決定した時点で連絡しておくことで、必要書類や手続き方法を事前に確認できます。
保険会社からは請求書類一式が送付され、自己記入書類と医療機関記入書類(診断書等)があります。記入方法に不明点がある場合は、再提出を避けるため事前に保険会社へ確認することが重要です。
保険会社へ連絡する際は、証券番号、診断名、入院予定期間、手術予定などの情報を事前に整理しておくことで、スムーズな手続き開始が可能となります。
4.2 医療機関での診断書発行手続き
保険会社指定の診断書様式がある場合は、その用紙を医療機関へ持参します。診断書の用途(保険請求用)を明確に伝え、提出期限がある場合はその旨も併せて伝達します。
診断書発行には通常1〜2週間程度の時間を要するため、余裕を持ったスケジュールで依頼することが大切です。発行費用は数千円から1万円程度が一般的で、受取時の支払いとなることが多くあります。
診断書の記載内容に疑問がある場合は、医師に直接確認を求めることも可能です。保険請求に必要な情報が適切に記載されているかを確認しましょう。
4.3 書類提出と給付金受領
すべての書類が揃ったら、記載内容を最終確認した上で保険会社へ提出します。特に氏名、生年月日、診断名などの基本情報に誤りがないかを重点的にチェックします。
提出後は保険会社での審査が行われ、通常1〜2週間程度で給付金が指定口座に振り込まれます。審査に時間を要する場合は保険会社から連絡があります。
給付金受領後は支払通知書と実際の入金額を照合し、相違がある場合は速やかに保険会社へ連絡することが必要です。