70歳代シニア、実は“貯蓄ゼロ”も意外と多い？二極化する老後資金のリアル｜「平均値」と「中央値」の大きな壁〈年金生活の頼みの綱〉厚生年金と国民年金の平均受給額はいくらか

5. 参考：現役世代（二人以上世帯）の平均的な生活費

現役世代の月の生活費はどれくらいかかっているのでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年（令和6年）平均結果の概要」より、今回は二人以上世帯のうち勤労者世帯に視点をあてて、世帯主の年齢階級別に月の生活費を確認します。

月の生活費

年代が上がるにつれ収入が増えていますが、消費支出・非消費支出も増えています。

またあくまで平均であり、家庭差も大きいでしょう。

今回は、70歳代の平均的な貯蓄額や年金受給額、そして生活費の実態について、各種データを基に解説しました。

データからは、シニア世代の生活は必ずしも「ゆとりがある」とは言えない状況がうかがえます。限られた年金収入と、これまで築いてきた貯蓄を取り崩しながら生活している方も少なくないでしょう。

まずはご自身の資産額を正確に把握し、毎月どのくらいのペースで使っていくのか、具体的な計画を立てることが大切です。

また、老後は予期せぬ医療費や介護費用が発生する可能性も高まります。万が一の事態に備え、ある程度の予備資金を手元に残しておくことも意識してみてはいかがでしょうか。

橋本優理