5. 年金の手取り額を把握「今後の家計管理で重要な要素」
ここまで年金一覧表を用いて標準的夫婦の年金受給額について詳しく見てきました。また、年金のしくみについても解説しました。年金から天引きされる住民税や社会保険料は、年間の正式な金額が確定するまでの年度前半(4・6・8月)は前年度2月と同額を暫定的に納める「仮徴収」となります。
そして、正式な年額が確定する年度後半(10・12・2月)は、仮徴収で納めた額を差し引いた残りの額が「本徴収」として天引きされるため、前年の所得が大きく変わった人は、秋以降に手取り額が変動する可能性があることに注意が必要です。
年金で暮らす方々にとって大事な収入の柱である年金。年金の天引きのしくみやご自身の手取り額を把握して、今後の家計管理に役立てていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 厚生労働省「保険料(税)の特別徴収」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
筒井 亮鳳