3.2 厚生年金
- 60歳:9万6492円
- 61歳:10万317円
- 62歳:6万3244円
- 63歳:6万5313円
- 64歳:8万1700円
- 65歳:14万5876円
- 66歳:14万8285円
- 67歳:14万9205円
- 68歳:14万7862円
- 69歳:14万5960円
60歳代の平均受給金額は国民年金が4〜6万円、厚生年金で8〜15万円ほどとなっています。
前章で紹介した家計収支をベースに考えると、国民年金だけで生活費を賄うのは難しいため、貯蓄の取り崩しや労働収入などによる補填が必須と言えるでしょう。
一方で夫婦ともに厚生年金に加入していた世帯であれば、前章で紹介した可処分所得に近い金額を受給できる可能性もあります。
ただし、今回の受給金額はあくまで平均値であるため、実態は加入年数や所得などによって大きく異なります。
老後の収入を把握していくためにも、早めに見込み受給金額を「ねんきんネット」などで確認しておくのが重要です。
4. おわりに
60歳代の平均貯蓄額はおおむね約2000万円ほどでした。ただし、より実態に近い中央値では単身世帯で350万円、二人世帯以上で650万円となっています。
加えて、総務省統計局の家計調査によれば、約3万円の家計赤字が発生していることになるため、老後の生活を年金収入だけで完結させるのは難しいと言えるでしょう。
老後を見据えてしっかりと貯蓄することはもちろん、物価上昇対策として資産運用を行うことも重要です。具体的に何から始めればよいのかわからない場合は、信頼できるお金の専門家に相談してみてください。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「「ねんきんネット」によるご自身の年金記録の確認」
湯田 浩平