3. 【年収500万円】社会保険料の負担額はどれくらい?

ここでは、年収500万円の人を例に、社会保険料の負担割合と負担額を計算していきます。

社会保険料は、労災保険料を除いて自身(労働者)と事業主とで負担します。東京都を例に、2025年度の労働者分の負担割合を見てみましょう。

  • 厚生年金保険料:9.15%
  • 健康保険料:4.955%
  • 介護保険料:0.795%
  • 雇用保険料:0.55%
  • 合計:15.45%

約15%が、給与収入から差し引かれています。

では、年収500万円の場合、社会保険料はいくらなのでしょうか。

社会保険料のうち、雇用保険料は給与をもとに、それ以外は給与を一定の金額で区分した「標準報酬月額」をもとに計算します。年収500万円だと、毎月の給与は41万6667円、標準報酬月額は41万円(※)です。

(※)標準報酬月額は4月~6月の給与を基に決定されます。この金額は概算として用いています。

よって、それぞれの金額と月あたりの社会保険料は以下のとおりです。

  • 厚生年金保険料:41万円×9.15%=3万7515円
  • 健康保険料:41万円×4.955%=2万316円
  • 介護保険料:41万円×0.795%=3260円
  • 雇用保険料:41万6667円×0.55%=2292円
  • 合計:6万3383円

毎月約6万円、年換算すると約77万円が徴収されています。ここからさらに所得税・住民税が差し引かれるため、手取り金額はさらに少なくなるのです。

社会保障給付費の増加への対応に加え、現役世代の過度な負担をどう緩和していくかが、今後も重要な課題となります。

次章では、手取りを増やすための工夫を解説します。