3. 求職者支援訓練とは?「雇用保険を受給できない人」再出発サポート
求職者支援訓練は、主に雇用保険を受給する資格がない求職者を対象に、就職に必要な知識やスキルを無料で提供する制度です(テキスト代などは自己負担)。具体的には、専業主婦(主夫)や、フリーランス(個人事業主)として働いていたため雇用保険に加入していなかった方などが、この制度の主な対象となります。
3.1 訓練期間はどのくらい?
受講期間はおおむね2か月から6か月で、訓練は「基礎コース」と「実践コース」に分かれています。
求職者支援訓練では、訓練期間中に所定の要件を満たすことで、職業訓練受講給付金として月額10万円の受講手当に加え、通所手当や寄宿手当が支給される場合があります。また、職業訓練受講給付金の支給対象外であっても、本人や世帯の収入など一定の条件を満たせば、通所手当のみを受け取ることが可能です。
3.2 人気の分野は応募倍率も高くなる傾向!
訓練は2つのコースに分けられます。「基礎コース」は社会人として必要な基礎的な能力を習得するのに対し、受講者全体の86.5%を占める「実践コース」では、介護、情報、医療事務など専門的な分野を学習します。
特に人気が高いのは、受講者数の32.1%を占める「営業・販売・事務」分野と、30.9%を占める「デザイン」分野です。「IT」分野(1.08倍)や「デザイン」分野(1.28倍)は、他の分野と比べて応募倍率がやや高くなる傾向が見られます。
令和5年度の受講者数は4万4699人でした。受講者は25歳〜29歳が16.1%で最も多いものの、60歳〜64歳で5.0%、65歳以上で1.7%と一定数います。比較的幅広い年代がスキルアップに励んでいることがわかります。
また、就職率も全体で約6割と高い実績を残しており、中でも「介護・医療・福祉」分野は約7割と安定した就職実績を誇っています。


