日本の場合は、高度成長が終わってから少子高齢化となりましたから、直接の影響は見られませんでしたが、中国では高度成長期の最中に少子高齢化の影響が出始めるとすると、日本以上に高度成長の持続が難しくなるのかもしれませんね。
日本は石油ショックで激変だったが、中国は・・・
日本の場合、「石油ショックで高度成長が終わった」と言われていますが、これはミスリーディングです。高度成長は、石油ショックがなくても終わっていたでしょう。もちろん、成長率が少しずつ低下して行き、スムーズに安定成長期に移行できたのでしょうが。
そこで筆者は、「中国の場合には石油ショックの影響がないのだから、日本と異なり高度成長期から安定成長期への移行はスムーズだろう」と考えていました。しかし、ここへ来て雲行きが怪しくなってきましたね。
米中冷戦で中国経済が大打撃を受ける可能性が高まりつつありますし、加えて中国国内の過剰債務問題も深刻なようですから、もしかすると中国経済の成長は急減速(または失速)するかもしれません。
そんなところまで日本を真似なくて良いのですが(笑)。
本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。
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塚崎 公義