4. 「老後の備え方」は?平均寿命の男女差から考える
将来の年金額に不安を感じる方は、老後の暮らし、とくに生活費などについて、早めに計画を立てて準備することが大切です。
とくに男性と女性では、平均寿命・平均余命が異なるので、この点を意識して準備するのがポイントです。
一般的に「平均寿命」とは「0歳の平均余命」のことで、「平均余命」は、ある年齢の人が平均して、あと何年生きられるかを示します。
厚生労働省の資料「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は 男性81.09年、女性87.13年となっています。
4.1 【平均寿命の推移】
昭和30年(1955年)
- 男性:63.60
- 女性:67.75
- 男女差:4.15
昭和50年(1975年)
- 男性:71.73
- 女性:76.89
- 男女差:5.16
平成7年(1995年)
- 男性:76.38
- 女性:82.85
- 男女差:6.47
平成27年(2015年)
- 男性:80.75
- 女性:86.99
- 男女差:6.24
令和6年(2024年)
- 男性:81.09
- 女性:87.13
- 男女差:6.03
男女ともに寿命は右肩上がりで延び続けており、2024年時点では男女差は6.03年となっています。
老後の時間が長くなれば、老後の生活費は増加することになります。これに伴って、準備するお金も増えることになるでしょう。女性に関して言えば、男性よりも多い額を準備する必要があるかもしれません。
老後は年齢が若いときには想像もできない問題が生じる場合があります。
- 体力、気力の衰え
- QOL(生活の質)の低下
- 衛生面に対する意識の悪化
- 介護
- 住まい
- お金
- 死後の整理、相続
これらの問題が全て発生するわけではありませんし、個人差もあるでしょう。とはいえ、これらのうちのいくつかは、加齢とともに起こりやすい問題です。
人生100年時代とも言われるなか、長い老後を安心して過ごすには、現役時代からの準備が左右するとも言えます。
まずは、老後生活の柱となる年金制度について理解を深めておき、計画的な貯蓄・資産運用も合わせて検討しておくことをおすすめします。