4. まとめにかえて(国民年金のみを受給する方の平均受給額も確認)
22歳から60歳までの38年間、平均年収500万円で働いた場合、65歳から受け取れる厚生年金(国民年金を含む)は、月額およそ16万6200円という試算結果となりました。
ただし、これはあくまで現在の年金制度と給付水準を前提とした金額です。ご存じのとおり、少子高齢化が進む日本では、現役世代の負担が増し、将来的に年金の給付水準が引き下げられる可能性も否定できません。
さらに、老後を迎えてから物価が上昇すれば、試算した金額だけでは生活費をまかなえなくなるリスクもあります。
つまり、将来どれほどの年金を受け取れるのか、そしてその年金だけで暮らしていけるのか――その見通しは決して明るいとは言い切れません。
だからこそ、現役世代のいま、将来のための「自助努力」が欠かせません。
4.1 ご参考:国民年金の受給額
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「は行 報酬比例部分」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 厚生労働省「iDeCoの概要」
和田 直子