3. 2026年4月からは「子ども・子育て支援金」も開始

2026年4月からは「子ども・子育て支援金」の徴収が開始され、健康保険制度に加入する全員が支援金を納付する必要があります。もちろん、年金で生活している方も対象です。

「子ども・子育て支援金」とは、子育て支援を充実させるための財源を確保する仕組みです。政府の資料によると、後期高齢者1人あたりの支援金の見込額は、以下のとおりです。

  • 2026年度(令和8年度):平均月額200円
  • 2027年度(令和9年度):平均月額250円
  • 2028年度(令和10年度):平均月額350円

今後も少子高齢化の進展は進むと考えられており、さまざまな形で負担増が発生するでしょう。限られた年金で生活するためにも、これまで以上に健全な家計運営をする必要があります。

具体的には、可能な範囲で長く働いて年金以外の収入を得たり余計な支出を削減したりして、経済的な不安を軽減することが大切です。「収入を増やす」「支出を減らす」という2つのアプローチで、経済的な不安を軽減しましょう。

4. まとめにかえて

年金の手取り額を正しく把握し、賢く備えるポイントを押さえましょう。まず、年金振込通知書で、控除額の変更を確認することが大切です。

特に10月支給分からは保険料の本徴収が始まるため、注意が必要です。2026年4月以降は子ども・子育て支援金も加わり、さらなる負担増が見込まれます。

老後資金の計画は、必ず手取り額ベースで立てましょう。公的年金をベースにしつつ、可能な範囲で働き続けたり固定費を見直したりして、今から家計の健全化に取り組むことが安心の老後生活につながります。

参考資料

柴田 充輝