近年、ハロウィンの過ごし方が多様化していることをご存知でしょうか。特に若年層の間では「推し活(推しを応援する活動)」と結びついた楽しみ方が広がっています。

ハロウィンの中心だった仮装やパーティーのトレンドはどのように変化しているのでしょうか。季節イベントがどのように捉えられているかを理解することで、消費者の行動や価値観を多角的にキャッチできるかもしれません。

今回はハロウィンの楽しみ方のトレンドを意識調査から見ていき、後半ではハロウィンの時期には増加が見込まれる「お菓子の消費額」の動向を確認していきます。

1. ハロウィンの定義は変わりゆく? 仮装だけではない楽しみ方とは

ノウンズ株式会社が実施した「ハロウィンに関する意識調査レポート」から、ハロウィンの過ごし方を見ていきましょう。

1.1 調査概要

  • 調査名:「ハロウィン」に関する意識調査
  • 調査期間:2025年9月26日
  • 実施主体:ノウンズ株式会社
  • 調査対象:全国の一般生活者
  • 調査対象者数:1,006名
  • 調査方法:Knowns 消費者リサーチを通じたインターネット調査(https://knowns.co.jp/research/)

1.2 過半数が「ハロウィンを楽しむ」予定あり:季節行事としての定着をみせる

あなたは今年、ハロウィンを何らかの形で楽しむ予定がありますか?1/5

あなたは今年、ハロウィンを何らかの形で楽しむ予定がありますか?

出所:ノウンズ株式会社「ハロウィンに関する意識調査レポート」

あなたは今年、ハロウィンを何らかの形で楽しむ予定がありますか?(n=1,006)

  • はい:58.7%
  • いいえ:26.5%
  • わからない:14.7%

まず、今年ハロウィンを何らかの形で楽しむ予定があるか尋ねたところ、58.7%が「はい」と回答しました。

過半数の人がハロウィンを楽しむ予定がある一方、26.5%の人はその予定がないようです。ハロウィンは一般的なイベントであるとはいえ、楽しむかどうかは人それぞれのようですね。

Z世代では、ハロウィンを「ちょっとした非日常をSNSでシェアするイベント」として楽しむ傾向が強まっている印象があります。SNSで季節感を共有する文化が根づいたことで「日常の延長線」で気軽に楽しむスタイルが主流になっているといえそうです。

では、今年ハロウィンを楽しむ人はどのような楽しみ方をする予定なのでしょうか。次章では、Z世代がどんな形でハロウィンを過ごしているのか、具体的なスタイルを見ていきましょう。

2. 「おうちハロウィン」が主流…? 自宅での楽しみ方が人気を集める

今年のハロウィンはどのように楽しむ予定ですか?2/5

今年のハロウィンはどのように楽しむ予定ですか?

出所:ノウンズ株式会社「ハロウィンに関する意識調査レポート」

2.1 今年のハロウィンはどのように楽しむ予定ですか?(複数選択可)(n=591)

  • 家で飾り付けをする:53.0%
  • ハロウィン関連や期間限定のお菓子やスイーツを買う:43.8%
  • 子どもやペットに仮装をさせる:36.5%
  • 自分が仮装をする:31.1%
  • 外食やパーティーに参加する:28.4%
  • ハロウィンに関連した料理を作る:26.7%
  • 友人や家族にお菓子を配る/交換する:25.7%
  • SNSに投稿する:12.4%
  • 動画配信やオンラインイベントで楽しむ:12.0%
  • テーマパークやイベントに参加する:11.5%
  • あてはまるものはない:0.8%

具体的なハロウィンの過ごし方を見ると、最も多かったのは「家で飾り付けをする」で53.0%でした。

次いで「ハロウィン関連や期間限定のお菓子やスイーツを買う」が43.8%、「子どもやペットに仮装をさせる」が36.5%と続き、「自分が仮装をする」は31.1%にとどまっています。

目立つ仮装で外に出るよりも「身近な人と空間を楽しむ日」に変化しているようです。SNSで「映え」を共有する文化は形を変え、家族や友人との時間を楽しむことに価値を感じているといえるでしょう。

次の章では、そんなZ世代のハロウィンがどのように「推し活」と結びついているのかを見ていきます。

3. Z世代のハロウィン=“推し活の日”? 若者文化の新しい形を深堀り

あなたにとって、ハロウィンは「推し活」と関係がありますか?3/5

あなたにとって、ハロウィンは「推し活」と関係がありますか?

出所:ノウンズ株式会社「ハロウィンに関する意識調査レポート」

3.1 【世代別】あなたにとって、ハロウィンは「推し活」と関係がありますか?(n=867)

全体

  • はい:49.6%
  • いいえ:50.4%

10歳代

  • はい:72.2%
  • いいえ:27.8%

20歳代

  • はい:72.6%
  • いいえ:27.6%

30歳代

  • はい:54.2%
  • いいえ:45.8%

40歳代

  • はい:41.6%
  • いいえ:58.4%

50歳代

  • はい:32.2%
  • いいえ:65.8%

60歳代

  • はい:41.8%
  • いいえ:58.2%

70歳代以上

  • はい:41.7%
  • いいえ:58.3%

ハロウィンを「推し活」と結びつけて楽しむことについて、全体では49.6%が「はい」と回答しました。

とくに、10歳代と20歳代では7割以上が推し活とハロウィンを結びつけて楽しんでおり、若年層にとってのハロウィンは単なる仮装イベントではないことがわかります。

ハロウィンを自分の表現だけではなく、推しへの愛を表現する日として捉えているのでしょう。推しの存在を通じて他者とつながる「共感型イベント」としてハロウィンを楽しむ姿は、従来の「仮装イベント」からの進化といえます。

4. 【推し活】としてのハロウィン:キャラ仮装からライブ参戦まで

それでは、推し活として楽しむハロウィンにはどのようなことをするのでしょうか。

若者たちに具体的にどのような過ごし方が選ばれているのか、その実態を掘り下げていきます。

ハロウィンを推し活として楽しむ場合、どんな形で行いますか?4/5

ハロウィンを推し活として楽しむ場合、どんな形で行いますか?

出所:ノウンズ株式会社「ハロウィンに関する意識調査レポート」

4.1 ハロウィンを推し活として楽しむ場合、どんな形で行いますか?(複数選択可)(n=430)

  • アニメ・漫画・ゲーム・VTuberなど、推しキャラの仮装をする:47.9%
  • テーマパークで特定のキャラクターやダンサー・パフォーマーに会いに行く:38.1%
  • アイドル・アーティストのライブやイベントにハロウィン衣装で参加する:34.9%
  • 推しカラーを取り入れた仮装・小物を使う:30.5%
  • ペットを仮装させて「うちの子推し」として楽しむ:23.7%
  • SNSで推し関連のハロウィン投稿をする:20.2%
  • あてはまるものはない:7.0%

「ハロウィンを推し活として楽しむ場合、どんな形で行いますか?」という問いに対して、最も多かったのは「アニメ・漫画・ゲーム・VTuberなど、推しキャラの仮装をする」で47.9%でした。

また「テーマパークで特定のキャラクターやダンサー・パフォーマーに会いに行く」が38.1%、「アイドル・アーティストのライブやイベントにハロウィン衣装で参加する」が34.9%というように、推しに会いに行くことをハロウィンのイベントとしている人もいるようです。

推し活としてのハロウィンでは、単に「推しの姿を真似る」だけでなく、推しとともに過ごす時間をつくるという意識が見受けられます。これは、Z世代が消費を「モノ」ではなく「体験」で楽しむ世代であることの表れといえるでしょう。

ハロウィンが推しへの愛を表現する場になっていますが、従来の楽しみ方でも登場する「お菓子」はどう扱われているのでしょうか。

次章では、季節イベントが実際の消費行動に少なからず与えていると考えられる影響について、総務省のデータから見ていきましょう。

5. 家計調査から見るハロウィン消費:お菓子が動かす「季節イベント」経済

ハロウィンといえばお菓子がつきもの。ここで、総務省統計局の「家計調査」の四半期別データから、お菓子の消費動向を見てみましょう。

菓子類の四半期別家計調査5/5

菓子類の四半期別家計調査

出所:総務省統計局「家計調査」

5.1 【種類別・四半期】家計調査における「菓子類」消費額(2024年)

2024年1〜3月期

  • 菓子類:2万1464円
    • キャンデー:589円
    • チョコレート:2509円
    • チョコレート菓子:596円

2024年4〜6月期

  • 菓子類:1万9695円
    • キャンデー:527円
    • チョコレート:1047円
    • チョコレート菓子:436円

2024年7〜9月期

  • 菓子類:2万802円
    • キャンデー:488円
    • チョコレート:772円
    • チョコレート菓子:352円

2024年10〜12月期

  • 菓子類:2万2065円
    • キャンデー:600円
    • チョコレート:1525円
    • チョコレート菓子:611円

2024年の「菓子類」消費額を四半期別に見ると、ハロウィンを含む「2024年10月~12月期」が22,065円と最も高いことがわかります。ハロウィンに加え、クリスマスや年末年始といったイベントが重なる時期であるため、お菓子全体の消費が増加していると考えられます。

とくに、ハロウィンと関連性の高い「キャンデー」の消費額は、10月~12月期が600円と、他のどの四半期よりも高くなっています。ハロウィンで配るためのお菓子としてキャンデーが選ばれていることが影響しているかもしれません。

一方で「チョコレート」や「チョコレート菓子」の消費は、バレンタインデーやホワイトデーのある「1月~3月期」が最も高い結果となっています。

四半期別のお菓子の消費動向を見てみると、時期によって消費されるお菓子の種類が異なる様子が見て取れます。ハロウィンやクリスマスといった季節イベントが消費行動に少なからず影響を与えているとわかりますね。

6. まとめにかえて

ハロウィンの楽しみ方は大きく変化しており、仮装をして街に繰り出すスタイルよりも、自宅での飾り付けやお菓子作りといったプライベートな楽しみ方が主流になりつつあることがわかりました。

コロナ禍でお家での楽しみ方が広まったことも一因としてあるかもしれません。一方、とくに若年層の間ではハロウィンが「推し活」の舞台として定着しています。

アニメやゲームのキャラクター、アイドルなどの「推し」の仮装をしたり、推しカラーを身につけたりすることで、ハロウィンという特別な日をより自分らしく楽しんでいるようです。

とはいえ、この時期はお菓子の消費額が増えるのも事実。従来の「お菓子をもらう」というイベントとしてのハロウィンも根強くあることがわかります。

今後もハロウィンは、人それぞれの楽しみ方ができるイベントであり続けるでしょう。

参考資料

LIMO・U23編集部