11月は勤労感謝の日もあり、年末に向けて家計を見直すにはちょうどいい時期です。物価や光熱費の上昇が続く今、年金で暮らす方にとって気になるのが「年金生活者支援給付金」ではないでしょうか。
これは、年金だけでは生活が厳しい方を対象に、毎月の年金に上乗せして支給される国の制度で、2019年から始まりました。
12月15日の年金支給日を前に、内容をきちんと知っておくと安心です。このあと、支給の条件や金額の目安について、わかりやすく紹介していきます。
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1. 【年金生活者支援給付金】2025年度は基準月額が5450円に増額!
「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得が一定基準以下の年金受給者を対象に、年金に上乗せして2カ月ごとに支給される制度です。
給付金は受給している年金の種類によって、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3区分に分かれており、それぞれに支給要件や支給額が定められています。
1.1 【年金生活者支援給付金】2025年度は2.7%の増額改定に
2025年度の年金生活者支援給付金は、前年度比で2.7%の引き上げが行われました。
【2025年度】
- 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金では、この基準額をもとに、保険料の納付済期間などに応じて実際の支給額が決まります。
なお、表示されている金額はいずれも「月額」です。
支給時には2カ月分がまとめて年金に上乗せされるため、仮に満額で受給した場合は1回につき約1万円、年間ではおよそ6万円が支給されます。
また、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4014円、障害年金生活者支援給付金が5555円、遺族年金生活者支援給付金が5057円となっています。
※2024年3月において認定されている平均給付金額です。
