11月に入り、年末の足音が聞こえてくるこの時期は、家計や資産の棚卸しをするにはちょうどいいタイミングです。
最近では「資産格差」や「富裕層の増加」といった言葉を耳にする機会も増えましたが、実際のところ、日本ではどれくらいの人が富裕層に該当するのでしょうか?また、年代によって貯蓄額にはどんな違いがあるのでしょうか?
老後の生活設計を考えるうえでも、自分の立ち位置を知っておくことは大切です。
今回は、日本における「富裕層と超富裕層の割合」や、年代別の「平均貯蓄額」をご紹介します。数字を通して、今の自分とこれからの暮らしを見つめ直すきっかけになれば幸いです。
1. 【お金持ちは増加傾向】日本に「富裕層と超富裕層」はどのくらいいる?
株式会社野村総合研究所が公表した「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」の調査結果によれば、2023年の富裕層・超富裕層の世帯数は、2005年以降で過去最多となりました。
1.1 「富裕層と超富裕層」の世帯数はどのくらい?(2023年)
- 富裕層:153万5000世帯
- 超富裕層:11万8000世帯
1.2 【2023年と比較】「富裕層と超富裕層」の世帯数(2021年)
2021年の前回調査の富裕層、超富裕層の世帯数は以下のとおりです。
- 富裕層:139万5000世帯
- 超富裕層:9万世帯
さらに、富裕層・超富裕層が全体に占める割合は以下の結果となっています。
- 富裕層:約2.75%
- 超富裕層:約0.21%
数字だけを見ると少なく感じるかもしれませんが、実際には世帯数は着実に増えており、この背景には、株式や投資信託などの金融資産価値の上昇が大きく関係していると考えられます。
上記は、いわゆる「お金がお金を生む」という仕組みが働いた結果といえるでしょう。


