暑さも落ち着き、年金受給者の方々にとっては、年金の改定や給付金に関する情報が気になる季節となりました。秋の年金支給日は今週10月15日にありましたが、次の冬の支給日は12月15日(月)に予定されています。

公的年金を受給していても、物価高騰の影響で「もう少し生活費にゆとりが欲しい」と感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな生活を支援するために年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」について解説します。特に、2025年度の増額後の給付額や、自分が対象となるための所得要件、そして「申請しないともらえない」重要な手続き方法を、届く請求書のパターン別に詳しく紹介します。

1. 年金生活者支援給付金の給付額

「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。

老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に給付金が設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。また、給付額は公的年金と同様に、年度ごとに見直しがおこなわれます。

1.1 年金生活者支援給付金「2025年度の給付額」はいくら?

2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より+2.7%引き上げられており、6月支給分の「4・5月分給付金」から増額率が適用されています。

各給付金の2025年度月額は以下の通りです。

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

なお、老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。