近年の物価上昇や老後資金への不安を背景に、「退職金はいくらもらえるのか」という関心が一段と高まっています。
特に安定した職業として知られる国家公務員の退職金は、多くの人が目安とする存在です。実際に定年退職で支給される平均額は2000万円を超えており、長期勤続者にとっては大きな老後資金の支えとなっています。
一方で、勤続年数や退職理由によって支給額は大きく変わるため、「2000万円」がすべての人に当てはまるわけではありません。
この記事では、国家公務員の平均支給額や勤続年数別のデータをもとに、リアルな退職金事情を解説します。
1. 国家公務員の定年退職金は平均約2147万円
国家公務員の退職金は、退職理由によって金額が大きく異なります。退職理由別の平均支給額は以下のとおりです。
1.1 常勤職員の退職金(退職理由別)
- 定年:2147万3000円
- 応募認定:2492万7000円
- 自己都合:303万9000円
1.2 うち行政職俸給表(一)適用者の退職金(退職理由別)
- 定年:2122万1000円
- 応募認定:2249万円
- 自己都合:316万6000円
退職理由が定年および応募認定の場合、それぞれ退職金は2000万円を超えています。
ただし、この金額はあくまでも平均額であり、勤続年数や職種などによって大きく異なることを理解しておきましょう。
続いて、勤続年数別の平均支給額を見ていきます。
