秋には、多くの学校で体育祭や文化祭などの学校行事が開催されます。クラスの団結力を高めるために、全員で着るおそろいの「クラスTシャツ(クラT)」を作ったことがある人も多いのではないでしょうか?
そんな学生時代の思い出になる「クラT」について、さまざまなトラブルが起きています。
独立行政法人国民生活センターは、これから制作する機会が増える「クラT」についてトラブルの事例を公開。トラブルを未然に防ぐためにも、参考事例を出して注意喚起を行っています。
それでは、実際にどんなトラブルが起きているのか、相談事例を紹介します。
また記事中では、消費者庁による令和7年版「消費者白書」より、最新の「消費者被害の推計額」についてもご紹介します。
※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
※今回ご紹介する内容は、独立行政法人国民生活センターの掲載許可を頂いております。
1. 注文して代金を振り込んだクラTが届かないケースが大きな問題に!
ここからは、「クラT」に関するトラブルの相談事例を紹介します。まず、大きな問題として挙げられているのが、商品が届かないというトラブルです。
1.1 クラTトラブル事例①
学校に置いてあったパンフレットを見てクラスTシャツを注文したが、文化祭当日になっても届かず、連絡も取れない。
このケースでは、生徒が文化祭で使用するTシャツを、1枚2000円で34枚注文。事業者とLINEでやり取りし、注文から10~14日以内に発送され代金は到着後に支払う約束をしていたそうです。しかし、当日になっても商品が届かず文化祭で着用できませんでした。
事例:事前に代金を支払ったにもかかわらず、約束した日にクラスTシャツが届かず、連絡も取れない。
こちらのケースでは、高校教師からの相談で学校祭のために1枚3000円のTシャツを35枚注文したそうです。
「納品日の3日前までに10万5000円」を支払うように要求され、銀行口座に振り込んだが商品が届かなかったとしています。事業者にLINEで問い合わせたが既読にならず電話をしても通じない状態に。すでに代金を振り込んでいることで、より悪質な詐欺行為となります。
国民生活センターからのアドバイスとしては、発注する業者の住所が実在し、連絡先(電話番号・メールアドレス)を把握するよう注意喚起しています。さらに、キャンセルに関する確認も重要で、余裕をもって注文することが大切だと解説しました。
また、カタログやチラシを学校に設置する場合は、事業者の住所・連絡先・納品日・キャンセル条件など、確認することが大切です。